リセッションが来るから買わない? | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

読者さんからご質問がございました。
要約すると、巷ではもうすぐリセッション(景気後退)が来るというので、株式投資は控えているが、なぜ、このタイミングで買い向かうのか?といった内容です。
私の本にも書きましたが、確かにシクリカル株(景気敏感株)については景気後退がファンダメンタルズの悪化に直結するので、早い内に手仕舞うようにしています。
ただ、成長株の中には、景気変動とかほとんど関係ない。関係してもそれ以上に別な構造的変化をうまく捕らえており、景気後退局面にも平気で業績を伸ばすケースはよくあります。iPhoneの登場もリーマンショックと重なりますよね。(あそこがアップル社の絶好の買場だった)

ピーター・リンチは、「出口が混んでいる時に、ゆっくりと入り口から入り、入り口が込み合っている時に、出口から出ていけば良いのである。」と言っています。暴落=出口が込み合っている時ですね。

結局のところ、相場の底なんて分かりっこないんです。多少なりとも分かるのは、高いか安いか?伸びるか伸びないか?私はこの二つの要因で簡単な連立方程式を解いているだけです。
高ければ売り。成長が止まれば売り。他にもっと良いのがあれば売り。逆に、安くて成長性が期待できるのを見つければ、それがどんな状況でも買う。

もちろん、これから相場の下落に巻き込まれて、もっと下がるかもしれませんよ。初めてブログを書いた時、自信満々でアークランドサービスという会社の株をPER5~6倍で買い集めましたが、その後、リーマンショックでさらに下がってPERは4~5倍になりました。けど、そのこと自体は別に嫌じゃないんです。間違ってるとは考えないんですね。
私が嫌なのは成長率15%の成長株がPER40~50倍にも買われて上がっていく局面で、さらに買い向かうような行為です。そんなことをやってたら、将来、私のブログの読者から「一貫性がない」って呆れられてしまいます。(結局、そういう株がこのところ、大きく下がっています。)
人気が高まりすぎて割高になったら、つまり、入り口が込み合ってきたら、出口に廻るのがピーター・リンチ流(他のファンダメンタリストも概ねそうだ)であって、さらに入り口に突入するようなやり方は流派が異なります。

成長性が期待できる株は一杯あります。けど、大抵の場合、人気がありすぎて、入り口が込み合っているんです。それを安く買うチャンスなんて、今みたいな出口が殺到している時くらいなんです。

ピーター・リンチが言うように、ゆっくりと入り口から入る。その「ゆっくりと」の部分が昨日の記事です。