成長が止まれば売る理由 | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

私は先月発売された日経マネー1月号の記事で売りの条件として、①本質的な価値に対して株価が高くなりすぎた。②成長が止まった。③十分な調査の結果、もっと良い銘柄をを見つけた。という3つの条件をポイントとしました。同じことは私の本の中でも説明していますが、日経マネーでは、トレジャーファクトリーなど具体例を挙げて詳しく説明してもらっています。

 

 

 

さて、前回記事では、「なぜ、高くなりすぎたら売りか」という話をリスクの観点から書きました。今のような波乱相場になると、景色が一変し、高い評価に耐えられない銘柄が続出するため、まだ相場がホットなうちに早めに売るようにするのがコツです。もっとも、相場全体の変調以外にも、その株独自の要因、つまり、成長が止まってしまうリスクに対しても、同様に割高な銘柄はダメージが大きすぎるので、やはり、割高な株は買わない。持っていた株が割高になったら売り。という判断をするようにしています。

十分に調査をし、成長については確信を持ってその株に投資したとしても、強力なライバルの登場や人々の行動変化等によって、期待通りの成長が続かないということは、株の世界ではよくあることです。(日経マネーでも書きましたが、強力なライバルの登場に恐れおののいて保有株を売り抜けた結果、大天井付近で売れたこともあります。)

上の図のように、本質的な価値の2倍も高い株を持っていて、その株の成長が止まってしまうようなことがあると、株価は1/4付近まで真っ逆さまに落ちていくイメージを持っておくとよいでしょう。

この場合も安く買っておけば、下がりはするものの、致命傷は負いません。上の図のようにそもそもPER10倍以下というのは成長はほとんど見込めない株に対する適正な評価水準であって、年率20%成長株の水準とは言えませんから、成長が止まっても、「やっぱりね」ぐらいな感じで、それほどは下がらないわけです。

実践では、本当にその株の成長が止まったのか、あるいは、たまたま一時的な要因で成長が止まっているように見えているだけなのか、そこの判断が難しいケースの方が多いと思います。そのため、株価は一直線ではなく、少し時間をかけて揺れながら下落していくでしょう。誰の目にもはっきりと成長が止まったと分かる状況ではもう完全に手遅れとなります。

私の場合は、「もうそろそろ成長が止まるんじゃないか?」くらいの不安感が出てきたら、3番目の売りの条件③十分な調査の結果、もっと良い銘柄をを見つけた場合の乗り換え候補にしてしまいます。良いのが見つからない限りはさらに持ち続けることになりますが、実際は、四季報などから複数の乗り換え候補銘柄を用意できているケースの方が多いので、その銘柄と比較して吟味し、そっちの方が上と判断できれば、売却という判断に至るのです。

 

昨日12/8は日経新聞に私の本の広告を出していただきました。日経BP社様ありがとうございます。広告の中でもたちまち大重版と書かれておりますが、お陰様で4刷目に突入しております。

本日も、参考になりましたら、

クリックの方もよろしくお願い致します。

 


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