AIがもたらす大変化に乗るためには | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

昨日と同じようなことを書いてしまうかもしれませんが、もう少し、説明したいと思います。ある成長企業の背景には、制度的・社会的あるいは経済的、技術的変化がたいていの場合、隠れています。(PESTって言ったりしますよね。)

例えば、リーマンショックからの数年間、私は外食や小売りの環境変化に着目し、成長株を次々と拾うことが出来ましたが、その背景には、①高速道路網やバイパス網の拡大。②乾式工法の普及による建築コストと工期の削減。③女性ドライバーの拡大に伴い、駐車しやすい広い駐車場が求められた。④グローバリズムの伸長により、海外生産・国内販売のサプライチェーンが整った、などなど、旧来型の駅前商店街を駆逐するに十分な社会的・技術的変化が地方に広がり、その変化にうまく対応できた企業が全国展開を成功させ、急成長しました。この期間は、ちょうどインターネットの普及期と重なり、市場の注目はそちらに集中していましたので、株式市場はこのような小売りや外食の環境変化を過小評価していました。そのため、私は割安かつ成長株という超お宝株を次々に拾うことが出来たのです。(ただし、ここへきてアマゾンに代表されるネット販売の大潮流や人件費の高騰、モノからコトへのニーズの変化などが、勝ち組だった小売りチェーンを襲っている。)

 

長期集中投資においては、個別企業を深く分析し、次の勝ち組を探し出すのが醍醐味と言えますが、そのような取り組みを進めていくと、大抵、上記のような大きな環境変化に突き当たることになります。

 

では、今後、10年、どの変化に乗った株が急成長するのか?

 

これについてはありきたりに感じるかもしれませんが、AI、IOT、クラウド、ビッグデータ、ロボット(RPA含む)、ドローン、シェアリングエコノミー、モノ消費からコト消費といった近年よく見かけるキーワードを無視できない、というか、インパクトがデカすぎて、ここを軸に考えざるを得ない状況と言えるでしょう。これらの変化は複合的であり、ワンセットです。

 

このジャンルはGAFAに代表されるアメリカ企業やあるいは中国企業に全部持っていかれるだろう。と考えている人も多いと思いますが、ネット情報だけではなかなか個別企業が保有しているような、専門性が高く、複合的で文字化しにくいノウハウ情報をうまく拾うことが出来ません。結局、昨日紹介したJBCCのような企業が個別企業に深く入り込んで、コンサル的に従来ビジネスの本質的な提供価値を探り、どこをどうデジタル化・AI化しどう効率化を図るかを、一対一対応でやるしかないだろう。という仮説から、以前保有していたコムチュアやこの銘柄を保有するという判断に至ったわけです。

 

次にそのようなデジタル化・AI化を企業内に取り込むことによって、劇的にコストダウンや販売拡大に成功する企業が出てくることも想像できます。この戦略を採用し、うまくマーケットに受け入れられた企業はその業界の需要を総取りできる可能性すらあります。例によってですが、10倍高も夢ではないでしょう。(もっとも、強烈なデフレ圧力が再び重くのしかかるのも間違いないでしょう。技術革新に伴うデフレ圧力を金融政策で補うという発想の限界を目にすることになるかもしれません。)

 

難しいのはそのような変化をどう見つけるか?

 

これについては、私の本にも書きましたが、身近な変化、趣味や好きなジャンル、スマホの周辺、あるいは本業を持っているビジネスパーソンにとっては、業界やオフィスの中で肌で感じる変化が大きなヒントを与えてくれるでしょう。

 

アメリカと中国の貿易戦争はとても大きな経済的なインパクトがありますので、どうしても市場の関心はそちらに向かいますが、AIがもたらす驚異的な社会インパクトと比べれば、それも大したことがないような気がします。天空の城ラピュタに出てくるムスカの名台詞「バカどもにはちょうどいい目くらましだ」くらいに思って、今の割安なタイミングで仕込むのは悪い発想ではないでしょう。

 

(つづく)

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