どっしりと構えて浮足立たない。 | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

前々回のケリー基準の続きです。

少し、説明が必要かなと思い、もう一度同じ表を掲載しています。

これは私の個人的な判断マトリクスですが、「なぜ、30%以上の成長率の株は、15~25%成長に対してむしろPEGレシオ上の評価を下げるのか?」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。PEG上妥当でも評価を△に下げています。この考え方もピーターリンチの教えです。あまりに成長性が高い企業は成長が持続できず、落胆から大幅に株価を落とすリスクがあると判断しているのです。半導体株なんかもそうですが、その企業自身の努力に加え、景気変動の大きな波みたいなものが、急成長を下支えしているケースがあり、今のように米中貿易戦争のようなことが起こると途端に、底割れしてしまいます。ゲーム会社のようにブーム的に急成長し、ブームが去って大暴落というケースもありますね。

 

いろいろ考えたのですが、ケリー基準のオッズが高すぎる場合は、保有比率を減らせ!!(ケリー基準:保有割合↓=エッジ/オッズ↑)が意味するものは、まさにこれだと考えています。エッジに対してオッズが高いということは、それだけリスクが高いことを意味し、負ける確率も高まるため、たとえ期待値がプラスでも、評価を下げる必要があるのです。

あまりに都合のよいシナリオを自分が持ち合わせている場合は、もう一度冷静になって評価を下げろ。ということでしょう。

 

とても魅力的で、もしその話がうまくいけば莫大な利益が出る。けどその確率はかなり低い。バイオ関連株みたいなケースですね。こういう株は騰がりだすとすごく上がりますが、下がるときもよく下がります。そんな株を目一杯買うな!!というのはかなり正しいでしょう。

 

エッジ(期待値)だけで投資判断せず、リスクを加味して、保有割合を決める。

 

当たり前の話ですが、とても重要な論点です。

 

あと、もう一点、前々回記事を自分で読んでいて、説明が不足していた部分があるので書かせてもらいます。

「シナリオ分析では青・緑・橙3つのルートのシナリオだけを相手にしていたが、成長は持続するものの、株価だけは下がる現象もあるのではないか?(赤→)その場合、どうシナリオに織り込むのか?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、長期投資の場合、成長が順調で株価も割安に買ったにもかかわらず、さらに下がったからと言って、売るという判断はありません。よく、「10%下がったら損きり」みたいな機械的な判断をする人がいますが、長期投資の場合は、10%下がろうが20%下がろうが、成長シナリオさえ崩れなければ、保有し続けます。あるいは買い増します。そのような現象は一時的な現象で、売るに値しない。売らない限り、損失は確定しないので、シナリオには織り込まない。そういうことです。

 

今みたいな波乱ぎみの相場展開の時にこういう現象がよく起こるのですが、どっしりと構えて、浮足立たないことがとても重要だと考えます。

 

 

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