修理系 工具等

カメラねじのスピゴットがなめたので補修|雄ネジをダイスでねじ切り修正加工

2019年6月29日

今日は撮影器具のスピゴット部分の1/4ネジをカメラねじのメスが無かったので無理やりナットでねじっていたら舐めてしまいました。

そりゃそうなんですが、もちろんうまくナットがねじ切りをうまくして、バッチリ行く事も有ります。

今回は失敗でツルツルのスピゴットになってしまったので、1/4雌ネジではなくてM6ナットで固定出来るようにダイスセットを使用してねじ切り加工をしました。

ネジなんて皆世界共通にしてよと本当に思うのですが奥の深い世界らしく、もちろん頭の大きさは当然ながら山のピッチ間隔と高さ0.1mmレベルで全然強度なども変わってきますので使用する場所によって使い分けが必要だそうです。

今回やらかしたのは、カメラなど弄る人は分かりますがビスゴットの先っちょの雄ネジ部分。

山が無くなってツルツルになって延々と空回りするようになってしまいました。

早速修正加工です。

 

ネジ山加工とネジ溝加工で使用するタップ・ダイスセットの使い方

|タップとは?


ボルトなどをねじ込む母体の穴の内側にねじを刻むために使う工具です。

 

|ダイスとは?


ボルトなどのネジ山を修正したり加工するのに使用します。

 

ポイント

素材について

ダイスはタングステンと超鋼鉄ですが無茶をすると素材によっては負ける事も有ります。
もちろん使用頻度にもよります。
ねじ切るor溝掘る素材が「鉄・ステンレス」などの場合は、ドリルオイル(切削油)を使用します。

アルミの場合は不要です。

 

今回は低純度アルミのネジ山加工修正です。

よって使用するのは”ダイス”の方です。

完全につぶれてネジ山がツルンツルンです。ナットもスコスコと空回りして一切止まりません。

 

まず今のこのサイズより小さくないと山は作れないのでサイズを何種類かあてがっていきます。
M7サイズでは少しスカスカでした。

 

次はM6をあてがうと程よい引っかかりが出来て、良い感じの大きさでした。
ということでカメラ用1/4ネジをM6サイズへ変更します。
M6ダイスをレバーに入れてポッチとポッチを合わせて締めて固定します。

 

ねじ切るスピゴットを万力で固定します。
もちろん万力も固定するのが望ましいです。今回は純度の低いアルミ素材のため不要。

 

母体がアルミの場合やわらかいので物によっては万力での締め付けトルクで破損します。
注意しながら強すぎずもちろん弱すぎたら一緒に回るので慎重に締めます。

 

固定したら水平を確認しながら締め込みます。ゆっくり、ゆっくりです。
このとき、回すとき常に地面へ押し付けながらグッと力を入れてゆっくりまわります。
45度をイメージしながら押し込みながらです。ゆっくりとしたスピードが大事です。
そしたらまた半分戻して、また45度ネジって、また戻してと繰り返します。

 

真ん中の”四つ葉のクローバー”のようになってる部分から母体の削れカスが出てくれはきちんと出来ています。

 

グイグイ押し込んで締めていきます。ゆっくりゆっくり。
意識するのは「水平」です。

 

横から確認しながら全てねじ切る直前で辞めます
ダイスは超鋼鉄なので、柔らかいアルミだと永遠と回る場合があります。それは失敗です。
失敗した場合、さらに小さいサイズでねじ切る必要があります。当然どんどん細くなり強度も無くなっていきます。

 

しっかりとネジ山が出来ているのがわかりますでしょうか?

 

M6ダイスを使用したので、M6ナットがハマればOKです。

 

がっちりホールド。!(^^)!ぐっ

これこそ丁寧な作業が必要ですが、合言葉は「ゆっくり・水平・丁寧に」です。

 

 

ネジ山・ネジ溝の加工修正に必要な工具

これは専門家じゃない限り、一般的なタップダイスセットがあれば充分です。
とくにアルミの場合は柔らかいので簡単なので素人でもゆっくりすればきちんと出来ます。

今回はカメラ用ネジの修正加工でしたが、バイクや車のネジはインパクトを使うと無理して舐めったり潰したりと沢山苦労が出てきます。
そんな時、部品注文も良いですが、まずはこれがあれば5分で修正可能です。

失敗したときは注文となります(笑)。

ピッチが日本のmm単位・海外のインチサイズなどあります。

 

●タップダイス「40pcs」

これが有れば最強です。が、一般的にはここまで必要無いと思います。
ひろしぱぱはバイク整備もガンガンしますがここまで使用することはまずありません。車もする人はこれが良いです。

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●タップダイス「20pcs」

ひろしぱぱブログで出てくるタップダイスセットはこれです。レビューでは色々ありますが、精度も悪くありません。

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●万力(バイス)

必須です。ネジ修正の時はクイックタイプは不可。
水平に固定して修正するボルト系が太い場合は万力も木材などに固定する必要が有ります。

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●切削油:タップオイル(鉄鋼・ステンレス)

母材がアルミの場合は必要ありませんが、特にステンレスの場合は食い込み方が全くかわりますのでこれを使用します。

 

 

ネジ山修正加工の作業動画

今回の作業動画です。
今回の作業は母体がアルミ素材と柔らかいので切削油も必要無く、ただねじ切っていくだけです。

 

別日参考動画(ショート)です。

 

 

次回はタップでのねじ切りの方法です。

 

これで色々スピゴッドを注文せずにすみました★
商品到着を待つ時間が辛いのです。

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