おはようございます。

昨日のNY株式市場は続落。連日の最高値圏での推移により利確売りバイアスが高まっていたところに、朝方発表された週間新規失業保険申請者件数(20.6万件、予想21.9万件)、6月耐久財受注(前月比+2.0%、予想+0.7%)、3Mやコムキャストの決算などが軒並み好内容で着地した事による「過度の利下げ期待の後退」」が引き金となって売りが先行。注目のECB理事会は今後の利下げや追加金融緩和の可能性を強く示唆したものの、ドラギ総裁の会見内容が市場の期待ほどハト派ではなかったとの見方から、直近の「ユーロ売り・ドル買い・株式買いトレード」に巻き戻しが入り、引けにかけては27,100ドルを挟んで軟調に推移。

個別では、ボーイングがサウスウエスト航空による一部空港での737MAXの運航停止長期化方針を嫌気して指数を押し下げた一方、ウォルトディズニー、J&Jなど内需の一角が下支えに。

ナスダックはエヌビディア、AMATなど直近の騰勢をリードしてきた半導体セクターに利確が入った他、決算を嫌気されてテスラ株の急落を重石に急反落。

NYダウ 27,140ドル −128、ナスダック 8,238 −82
米10年債  2.082% +0.033、NY原油 56.02 +1.04
為替 108.62円/ドル、日経先物(9月限)21,600円 −150

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□ 本日の展望  : 巻き戻しによる軟調地合い
日経平均の指標性の高いナスダックの反落に追随した軟調スタート後、引けにかけても7月SQ値(21,742)近辺までの上昇による先物での戻り一服感、実需筋の利確売りバイアス、週末のポジション整理などが重石となる弱含みの推移が本線。想定レンジは21,550〜21,700円台前半。

※ 日本市場にとってドル円の上昇は一定の下支え効果となるものの、その主要因が昨夕リスクシナリオとしてお伝えした「ECB理事会をきっかけとする直近の需給トレンドの反転」であるため、少なくとも本日中の株式市場は買いポジションの巻き戻し(売り)が優先される構図...とご理解ください。

主な決算 : 3064 MRO、5727 東邦チタニウム、7191 イントラスト、9437 NTTドコモ、8035 東京エレク、6988 日東電工、6200 インソース、2491 Vコマース、5486 日立金属

★ 本日の戦略 : 重要イベントを意識しながら押し目買い!
NYタイムの軟勢によっても日米株価指数は買い方優位のテクニカルを維持。来週火曜の米中閣僚級貿易交渉の再開も踏まえれば、大局強気スタンスの継続が正攻法。

来週(7/30,31)のFOMCに絡めた「過度の金融緩和期待の剥落による急落」リスクには注意が必要ですが、昨日のECB理事会後の調整により市場心理に免疫ができることで下振れリスクは緩和されたと判断しています。

21,700円水準での飛び乗りは要注意としてきた経緯からも、本日は予定通り「
21,300〜21,500円レンジを底値圏と前提した押し目買い」で臨みたいところ。

ターゲットは、流動性の高い好トレンド銘柄を中核視する従来スタンスを継続。打たれ弱さや連鎖的投げ売りリスクを内包している弱テクニカル銘柄やストレス玉( ≒ 中小型株全般)に関しては強引な勝負は避け、悩んだら手仕舞い優先がおススメ。

『 相手に応じた戦略と武器を装備する! 』

では 本日もよろしくお願いします。