「8月相場」が警戒する「異次元の脅威」。
「8月相場」はいきなり波乱の展開。
先週末のたった1日の間に、
「米中対決」をはじめ様々なことが起き、
相場環境が大きく暗転しました。
「貿易戦争」の激化による経済収縮も、
「地政学リスク」の台頭による不安も、
それ自体が株価の下落要因ですが、
今の日経平均にとって何より痛いのは、
急速な「円買い」が発生したことです。
昨年からこうした事態を予測して、
日本政府・日銀が苦悩のなかで、
通貨の防衛策を考えてきたことは、
メルマガで何度も指摘してきましたが、
米国の緩やかな「利下げ」までは、
なんとか対抗することができたものの、
同時多発で危機が発生したことに伴う、
「リスク回避の円買い」の圧力には、
これといって有効な手段がありません。
結果として1ドル106円台半ばまで、
一気に「円高」が進行してしまいました。
問題はまだ「序の口」であることです。
前号メルマガ（第276号：8月4日）では、
まだ破裂していないいくつかの悪材料が、
すでに「異次元の脅威」へと発展し、
この夏以降の相場を揺さぶる恐れがあると、
その理由と経緯を詳しく分析していますが、
日本政府・日銀がいくら努力しても、
防ぎようのない大きな衝撃の種が、
すでに蒔かれている恐れがあります。
日経平均は本来あり得ない位置まで、
現時点ですでに下がっていますが、
上記の危機が本格的に炸裂すれば、
まだまだ下げる余地がありそうであり、
市場参加者は不安と期待を織り交ぜつつ、
「8月相場」の先行きを注視しています。
いずれにせよ夏休みとかバカンスとかは、
この夏はあまり関係なく材料が出され、
政治も経済も動く可能性が高いですので、
「8月相場」はずっと気を引き締めつつ、
内外の情勢を分析し続けたいところです。
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