おはようございます。

週末のNY株式市場は、昨年5月以来1年4か月ぶりとなる8日続伸。米中貿易交渉を巡って、中国サイドが(価格上昇により国民の反発を買いやすい)大豆や豚肉など一部農産品を報復関税の対象除外とすると伝わった他、トランプ大統領が暫定合意検討を示唆した事で買いが先行。米8月小売売上高がコンセンサスを上回る前月比0.4%増で着地した事も追い風に27,200ドル台後半まで買われると、午後は利益確定売りやFOMC前のポジション整理などが足枷となって27,200ドル台前半の持ち合いに移行。ダウ・ナスダックともにアップル株の騰勢一服も上値の重石に。

米10年債利回りも過度のリスク回避志向の巻き戻しにより大幅高。節目の2.0%接近により「債券売り(金利上昇)株式買い」パターン、需給主導の金利高・株高余地の縮小が懸念されます。※ 引き続き、テクニカル、ファンダメンタルズは買い方優位を示唆。

NYダウ 27,219ドル +37、ナスダック 8,176p −17
米10年債  1.901% +0.110、NY原油 54.86 −0.23
為替 108.07円/ドル、日経先物(12月限)21,880円 +80

■ NY市場展望 : 惰性高の後、良識的なテクニカル調整へ!

米中関係の良化期待を建て前とした「8月序盤の下方オーバーシュートの巻き戻し」による上昇トレンド継続がメイン。想定レンジは26,800〜27,500ドル。ただし、上記のように需給面での上値余地は減少しているだけに、米中関係の良化期待の剥落やFOMCを起点とした下振れや下落トレンド入りもリスクシナリオとして念頭に。週初の中国マクロ指標に関しては、恒例の水増しによるコンセンサスなりの数値調整 → 短期的な上下要因止まりとなる流れが本線。

big (10)

■ 9/17,18のFOMCに絡めた売買戦略上の注意点

今回のFOMCでは、7月FOMCに続くFF金利の誘導目標の0.25%引き下げ( 2.00〜2.25% → 1.75〜2.00%)に加えて、今後の利下げに含みを持たせる内容が本命視されます。売買上の注意すべきポイントは2点

(1)FRBが追加利下げに後ろ向きな印象を与えた場合の株式市場での失望売り、下落トレンド入りリスク。

(2)上記内容と重複しますが、FRBが追加利下げに含みを残した場合、FF金利の目安は今回の利下げ−0.25%分の1.50 〜 1.75%となります。よって、既に1.90%を超えている10年債利回りの上値は急速に重くなるため、直近の株高要因である「債券売り(金利上昇)株式買い」余地は低下します。結果として、材料出尽くし売りリスクが高まることに要注意。

仮に追加利下げを上値追いの建て前として株高ピッチが加速するようなら、上方オーバーシュート(先々の暴落)リスクが高まるとみるのがスマート。

※ 1〜3週間スパンの回転メドで臨んでいるSラボ戦略にとっての理想シナリオは、FOMCでの利下げ + 追加緩和示唆 → 27,000ドル近辺の持ち合いによるテクニカル調整局面入り →  〜(略)〜!

   (会員サークルより 
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【主な政治経済イベント】
9/16(月)中国8月小売売上高、固定資産投資、鉱工業生産、米9月NY連銀製造業景気指数
9/17(火)米FOMC(〜9/18)、9月NAHB住宅指数
9/18(水)日銀金融政策決定会合(〜9/19)、米パウエルFRB議長会見、8月住宅着工
9/19(木)黒田日銀総裁会見、米9月FF連銀製造業景気指数、8月景気先行指数

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