国内政治上の「異変」と来年にかけての相場展望。
先週の日経平均は連騰。
連日、年初来最高値を更新して、
2万3千円の手前まできました。
米中が「部分合意」を維持し、
英欧が離脱期限を延期するなど、
売られる理由がなくなったために、
自律反発的に戻したわけですが、
売買代金はそう膨らんでおらず、
積極的に上値を追うというより、
買い戻しに主導された上昇といえます。
前号メルマガ（第288号：10月27日）で、
詳しく背景を分析してみたところですが、
危機の「先送り」が期待されるとはいえ、
米中、英欧とも根本的な解決には遠く、
この先に本当の試練があり得ることは、
日経平均にとっての「重石」といえます。
心理的にも、また、株価位置の点でも、
2万3千円ラインを突き抜けるためには、
こうした「重石」が払拭されることが、
重要になってくると思われますが、
米中、英欧ともに内政面で揺らいでおり、
どう転んでいくかが注目されます。
そうこうするうちに日本でも、
国内政治に「異変」が起きています。
先週末はあり得ないような不祥事で、
閣僚のクビがひとつ飛んでしまい、
さらには言わなくてもいい「失言」で、
もうひとつのクビも飛びかねないという、
わりと危機的な状況に「暗転」しました。
官邸は危機管理に躍起となっていますが、
年内に考えていた勝利の戦略については、
再考を迫られることになっており、
来年以降の政局と政策の見通しに、
少し暗い影が差してきたことは、
前号メルマガで分析したところです。
米国でも国内政治上の大騒動が、
極端な経済政策の転換をもたらす恐れが、
じわりと警戒され始めていることも、
前号メルマガで詳しく分析しましたが、
いずれにせよ国内政治上の要件で、
相場の展望が大きく変化し易い状況が、
今後も継続していくと思われますので、
よく注意してみておく必要があります。
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