「ポジティブ・サプライズ」の効果と「次の転機」。
昨日の日経平均はさらに続伸。
さすがに利確の売りも出たため、
終日にわたって小動きが続き、
マイナス圏に沈んだ時間帯もあったものの、
トヨタの好決算などが追い風となって、
結局、3日続伸して引けています。
為替は1ドル109円台で推移しており、
売買高もまずまずの水準にありました。
その後、関税の段階的に撤回することで、
米中双方が「合意」したとの発表が、
今度は中国側からなされたこともあり、
ナイトセッションも大幅上昇しています。
これも大きな「ポジティブ・サプライズ」です。
一部では「最終決定ではない」と、
「合意」を疑問視する報道もありますが、
米国側から観測報道が流れただけでなく、
中国側もこれを認めたことによって、
市場はある程度、確度の高いものとして、
株価に織り込む動きをしたといえます。
確かにトランプ大統領のことですので、
最後の最後まで油断はできませんが、
「米中対決」が緩和の方向に向かい、
また、英欧の危機も「先送り」が続くなど、
これまで相場を攪乱してきた主要な材料が、
しばらく消えるといった状況になれば、
株価も上昇しやすくなってきます。
もっとも、こうした理由で上昇するなら、
買うにせよ、売り待ちに徹するにせよ、
いずれ相場環境が「暗転」し得るかは、
常に考え続ける必要はありましょう。
中国への大幅な「譲歩」はそれ自体、
米国内の政治的な波乱要因になり得ます。
「次の大統領選」や「弾劾裁判」といった、
最重要のファクターへの今後の影響は、
最低限、考えておくべきでしょう。
また、日本では今日の参院予算委で、
安倍政権がひとまず危機をしのぎ、
次の攻勢に打って出るかどうかが、
様子がみえてきそうに思われますが、
日経平均はすでに強気に突入しつつあり、
そろそろ「天井」が意識される頃です。
次号メルマガ（第290号：11月10日）では、
今週の「ポジティブ・サプライズ」の影響と、
この先にやってくる「次の転機」について、
最新情勢を踏まえつつ分析する予定です。
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