2020年のドル円相場予想をあてにするな!為替予想は当たらない
最終更新日: 2019-12-28
為替予想は「予想でしかない」
2019年もそろそろ終わりを迎えようとしていますね。今年もお疲れ様でした!
さて、この時期になると「2020年の為替を大胆予想!」なんていう為替予想記事が目につきます。
実際のトレーダーやプロのストラテジストが予想する記事も多く、1つの目安として参考にすることができます。
でもFX初心者さんは、「あの人がこう言っていたから」「人によって全然違うことを言ってる」などと少し困惑してしまいますよね?
予想は参考程度に留める
「○○証券の為替のプロが徹底予想!」なんて書いてあると「本当に当たるのでは?」なんて思ってしまいます。
でも為替予想は、本当に予想でしかありません。特に年間予想となるとプロと言えども「的中する人はほぼ0%」と思ってよいです。
この記事では「1年前に発表された為替予想が当たっていたか?」答え合わせをすると共に、「なぜ為替予想は当たらないのか?」について深堀りしたいと思います!
2019年のドル円相場予想を検証・答え合わせ
2019年の為替予想も様々な人が、様々なスタイルで行っていました。
載っているサイトなどによって形式は違いますが、2018年12月1日~2019年1月31日までに出ていたドル円相場予想を集めてみました。
人物 | 人物概要 | 予想内容 | 結果 |
---|---|---|---|
ダイヤモンド・ザイ | ダイヤモンド・ザイ2019年2月号 | 予想レンジ107~117円、2019年末107円 | △ |
植野大作氏 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 110円台を中心に一進一退を繰り返す地味な1年になる | △ |
田嶋智太郎氏 | 経済ジャーナリスト | 予想レンジ108~125円、2019年末122円 | ✖ |
田代岳(YEN蔵)氏 | 株式会社ADVANCE代表取締役 | 予想レンジ107~115円、2019年末110円 | △ |
市川雅浩氏 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 | 予想レンジ100~115円、2019年末107円 | △ |
FX羅針盤編集部 | 初心者向けFX関連情報サイト | 予想レンジ103~118円 | ✖ |
だいまん氏 | INVAST NAVIに記載 | 予想レンジ100~115円 | ✖ |
予想レンジと2019年末の値段で予想を出しているところが多かったですね。どちらかの値段が5円以上離れていれば「×」、3円以内なら「△」で結果を表しています。
誤差が1円以内なら「○」にしようと考えていましたが、他にも予想を出している人はいたものの誤差1円以内で予想できている人はいませんでした。
どれも有名なサイトや証券会社ばかりでいわゆる為替のプロが出していた予想ですが、結果は上記の通りです。
むしろこれだけ外れるのであれば、「予想を出さない方が良いのではないか?」とさえ思ってしまいます。
なぜ為替予想はプロでも外れるのか?
なぜ為替予想は外れてしまうのでしょうか?いくつか要因があるので、まとめてみます。
- 流動性が高い
- 予想の期間が長い
- 予想した時点の状況が反映されやすい
- 未来の出来事は誰にも読めない
まず1つ目は、為替相場のメリットでもある流動性ですね。
ドル円相場と言えども1日で1円以上動くこともあります。FXは売りでも買いでも利益が出せますので、動いた方がチャンスがありますね。
その点予想をするにあたっては、動き過ぎるものなのです。為替には、株のようにストップ高なども存在しません。
投資対象としては流動性はメリットだけど、予想対象としては難易度がかなり高いです。
為替予想ができる時間や範囲は?
2つ目は、期間の問題です。あなたは1か月後のドル円がいくらになるかわかりますか?正直私だって、大まかにしか想像できません。
1週間先ではどうでしょうか?それでもちょっと厳しいです。では、1時間先だったらどうでしょうか?
やっと○時間レベルだったら「急変さえなければ、だいたいこれくらいかな?」と言える範囲です。それでも急変が絶対ないなんて言えませんよね?
1年先となると365日×24時間ですから、8,760時間先になります。時間にしてみるとわかりやすいですよね?到底こんな先の予想なんて、立てられる訳がないのです。
2019年は多くの人が円安予想をした
もう一度上の予想を見直してみてください。予想レンジの底値はどの方も大きく外れていないですが、高値は115円~125円となっています。
そして実際の2019年高値は、4月の112.39円ですね。高値予想は、全ての人が上に外しています。
それはこの予想が出た2018年末~2019年初頭にかけて、円安基調だったためです。
年末にかけてアップル・ショックなどで株売り→円高の波はあったものの、米中問題の友好ムードやフラッシュクラッシュからの上げ戻しなどで「円安になるだろう」と広く考ええられていました。
その時の状況が為替予想に反映されることが多いのですが、その影響は持っても1ヶ月あたりでなくなります。逆の影響力が強い要因が出てきた場合、1ヶ月を待たずして風向きが変わることもありますね。
結局未来のことは誰にもわからない
そうです。いくら予想した時の相場が、一定方向に進んでいたからと言って「1年後も同じ」なんてことはあり得ない訳です。
突発的に明日為替が急変するかもしれません。これから起こる突発的な出来事は為替予想に含まれておらず、突発的だからこそ為替に大きく影響を与えるという一面を持っています。
為替予想は見ても意味ないのか?
そう思うと「当たらないなら見なくても良くない?」と思ってしまいますよね。
しかしそれは違います。そもそもプロのストラテジストたちも「絶対当てよう!」と思って為替予想を出していないのです。
予想をすることでシナリオを仮定する
予想が外れた=ダメなストラテジストとはなりません。もちろん当たるに越したことはないですが、FXではもっと重要なことがあるのです。
予想の範囲内で何が起きるのか?仮説を立てて、検証することが重要なのです。
予想レンジが100円~115円と予想したストラテジストも今年は利下げ行われたり、米中問題の悪化が頭にあったはずです。
「実際にそうなった時にどうするか?」私達トレーダーもどう取引をするのか?→「その結果どうなったのか?」仮説を立てた通りにトレードできたのか?などを検証していくことが重要ですね。
勝っているトレーダーは「予想でトレードせず、物事が起きてから対応するだけ」という話も聞いたことがあります。
実際そういった方は、いくつも今後のシナリオを想定しておき「こうなったどのようにトレードする」という計画が頭に入っています。
こうなってくると為替予想が予想ではなく、いくつもの可能性のようにとらえられますね?
為替予想の見方を改めてシナリオを想起しよう
「年始は2日からトレード!」という方も中にはいると思います。
今まで為替予想を「ただの予想」として見ていた方は、「そういう見方もあるかぁ」とシナリオを増やすように読んでみましょう!
自分の考え方以外の思考を入れることは、トレードに幅を持たせます。また視野を広げることにもなりますね!
年末年始は本当に多くの為替予想が出ると思うので、しっかりと自分の中で昇華できるように知識を蓄えてください(✻´ν`✻)
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コメント (4)
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1. 七国山病院
良い記事ですね!
プロが何て言おうが「予想」なんて逆から読めば「うそよ」です!
さらに影響力ある人が「予測」として断定したときは「○○よ」です!!
やはり自分自身での「予知か?」
そうです。「勝ちよ!」
ダメだ。お後がよろしくない… -
2. メイ
>七国山病院さん
>ダメだ。お後がよろしくない…
そんなことないですよ!
>「予想」なんて逆から読めば「うそよ」
この発想はなかったですが、面白いですね(✻´ν`✻)
でもこれくらいの気構えがちょうどいいと思います!為替・FXは何を信じればいいかわからなくなる時があるので、自分の中で定義付けがないと厳しいですよね! -
3. AWFXclubリーダー#おじさん
予想することでシナリオを仮定する、予想が当たった、外れたということよりも、複数のシナリオを持ってトレードの計画をするという考え方参考になります。自分はこれまでどうせ外れると為替予想をほとんど見ていなかったですが、チェックしたいと思います。
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4. メイ
>AWFXclubリーダー#おじさん
そうですね!特に初心者さんは1つに決めると周りが見えなくなる傾向が強いので、複数シナリオの想定ってかなり大事だと思います。1回目のトレードが失敗したとしてもリカバリーする機会もあるし、反転する可能性もあるのが相場ですからね!