考えるのをやめさせる教育法 | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

昨日、以前から私のブログを熱心に読んで下さる読者さんからお礼のコメントが入りました。この方は2011年頃から私のブログを読まれて長期投資に取り組み、今では財産を20倍にされて、今年、大台に乗ったそうです。(おそらく、ここでいう大台は100万円を指してはいない。1億円だろう。)時々勝手に休止しますが、このブログ、なんだかんだで続けてきてよかったなぁと思います。

 

日本では株式投資において非常に残念な風潮が二つあります。それが嫌でその風潮と戦うようにブログを続けてきました。

 

まず一つ目のエピソード。

社内のいつものメンバーで雑談をしていた時の事。入社2年目の若手が「私も少しずつ株式投資を勉強して、投資センスを磨きたい」といった発言をしたところ、上席者が「悪銭身に付かず。今はおかしな事に没頭するよりも、一生懸命、仕事に打ち込んだ方が良い」と一言。確かに彼が言っていることは一理あり、入社2年目くらいの時は、一生懸命仕事を覚えるというのは非常に重要な事だと思います。しかし、株式投資を差して「悪銭身に付かず」とは・・・。

私ら世代はバブル崩壊をまともに食らいましたので、若いころから「株式投資なんてやったら、死んだおじいちゃんみたいに財産なくすよ!!」などと刷り込まれているのです。

 

もう一つの残念な風潮。

株式市場は生き馬の目を抜く厳しい世界。素人が個別株投資をしてもまず儲からない。株式投資のプロでさえ半数以上は勝てない。だったら、確実にマーケットの平均が狙えるインデックス投資という便利な投資方法があるから、素人は何も考えずに、世界中の株式や債券をまとめ買いした方がよい。という考え方。

 

これも一理あり、当然私も否定はしません。

しかし、考えてもみてください。理科の授業で先生から、「科学の世界は生き馬の目を抜く厳しい世界。世界中の天才たちがしのぎを削っている。そのため、大学に残って、教授になれる人は一握り。まして世界を動かすようなインパクトのある論文を書ける人なんてほとんどいない。だから君たちは、学問で生計を立てるなんてゆめゆめ考えずに、受験の道具と割り切って、理科の実験をするように…。」などと教え込まれたらどうだろう?(ひょっとしたらそういう感覚の人も多いかもしれないが…。)はっきり言って、夢も希望もない大人が増えはしないだろうか?

 

そんなわけのわからない世界観をまず押し付けるのではなく、とにかく、実験やらしたらええやん。失敗したり、発見があったり、いろいろ面白いやん。「ええーっ、不思議ーっ!!」みたいな声が飛び交って盛り上げたら、ええやん。

 

同じことが株式投資でも言えないでしょうか?いろいろやってみて、「けど、この世界は自分には合わない」と自ら判断して、インデックス投資を始めたり、「株式投資には手を出さない」と自分の意志で決定するというなら、話は別ですが、株式投資なんてまともにやったこともない人たちから、「悪銭身に付かず」とか「どうせ大失敗して財産失うのがオチ。」などと言われ続けて育てられるのはどうかと思うのです。

 

しかも、実際にビジネスマンになって、そこそこ偉くなってくると、投資の知識やセンスが非常に重要になってきます。そうなってから、急にM&Aだとか、事業投資だとかをやり始めるから、欧米人から高値でつまらん会社を売りつけられたり、一緒に事業投資をしようという中国人パートナーにまんまと騙されたりする日本企業が後を絶たないのです。

 

私が知っている限り、投資で失敗する最大の原因は、リスクの取りすぎと、時間軸が短かすぎること。すぐに大儲けできると勘違いして、考えられないほどの大金を突っ込むから、悪銭身につかず、大失敗して財産を失う。3~5年、場合によってはそれ以上の期間、保有し続ける覚悟で、成長株を丹念に探し出し、自分の力量に応じたケリー基準に従って、株式投資をする限り、冒頭の読者さんのように、大金を手にするチャンスは十分に転がっていると考えます。

 

 

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