NIKKEIGEITOU

来週(今週)も何回トレードできるのか分からないけれど、本当はこの時間に起きていてはマズイ、というのも分かるけれど、でも、本当に先週は寝るしかなかったので、どうしても眠れないのよ(苦笑)幸い病的なものではないと思うが、長時間寝ると腰にくる!なので、病院のベッドでも3時間おきに目が覚めて、本当に大変だった。

ただ、あの看護師さんが勤務明けに寄ってくれて、「買わなくて良かったです!」と言ってくれた。「買ってたら泣いてましたよ。お陰で助かりました。ありがとうございます」とお礼をいわれて嬉しかったけどね。

そう、どう考えても先週の買いはあり得ないと思っただけなんだけどね。そういう人に対し「買い」を進める証券って本当にダメダメだぁ。営業根性が腐ってる。



けれども、この状況で、日々、個人投資家の買い越しが積み上がってるんだよね。俄然買い越しに転じてるんだけど、もちろんほとんどが含み損を抱えて、「株価が下がればさらに追加して・・・」みたいな戦略を取ってるらしいけど。

俺はね、去年あたりから、いやトランプ相場が始まったあたりから、どうも株式市場がイケイケの雰囲気になってて、「大物投資家が資産を作れたのは、暴落した時に目を瞑って買いに入ったから」という、まことしやかな理論を持ち出して、買いを煽ってる傾向が本当に嫌な感じだと思ったよ。



過去のことばかり書いてると、オヤジっぷりがばれるけれどね、もうある程度稼いだし、このまま引退したら?と女房(デカチチ)にも言われるようになって、俺もゆっくりと療養すべきか悩んでる最中だから、本音を書く以外にないのだけれど、こういう相場での逆張りの怖さね、そういうのをまざまざと見てきてるから余計に書くのだけれど・・・、

あのバブル崩壊も、(山一とか拓銀が破綻した)日本版金融危機も、最近のリーマンショックでも、本当にやられたのは、逆張った投資家なんだよ。あのバブルの時、株もそうだけど、とにかくタイムラグがあった不動産投資で、みんな逆転を夢見て逆張りした投資家(事業家)が全部死んだ!株は20年たっても復活しなかった。リーマンショックでは、年内暴落でその後みんな年明けからの復活を当て込んで逆張って、3月までに全員がヤラレタんだよ。

以来ブログでも「逆張りの怖さ」を何度となく書いてきたけれど、第一株価の底当てゲームなんか、誰にも分からないわけだし、経済そのものが「生き物」だってことを忘れちゃいけないと思うのよ。そこに逆張りで挑んでゆくと言うのは、向う見ず以外の何物でもないからね。

そんなとき、証券やアナリストは「株は持ってれば戻る」みたいな、何の根拠もない理屈をこねまくる。笑っちまうよ、本当に。


今の相場の基本と言うのは、リーマン以来12年間、奇跡的に続いたQE相場が、新型コロナというほとんど蟻の一穴によって、ガラガラと崩れてるって言う状況であることをまず理解しないといけないのよ。12年間続いた上昇相場が、仮に弱気相場になったら、基本的には6年間は下げると考えて当然だし、それが歴史でもあるしね。まずどういうポジションを取るかは、そこを基本に考えないといけないと思うんだよ。

でも、新型コロナが解決すれば、経済は元に戻る、みたいにどうしても考えてしまうけどね。その発想には、まったく何の根拠もないってことを、単純に希望的観測であると言うことを、とりあえず前提にして、斜に身構える。これが基本になるよね。



俺も、人生何度もド壺に嵌りまくってきたけれど、その経験からして、一度悪いサイクルに嵌り込むと、本当に、マジで傷口に塩やら唐辛子を擦り込まれる様な出来事が連続的に起こるのよ。終いには涙も枯れて、人格も変わってしまって、生きるのが嫌になったしね。で、なぜそうなるか?と考えたけれど、要するに「悪化する状況がすべて改善されないと歪が残ったままになる」ってこと。

そんな時はもう哲学的にしか理解できなくなるんだよ。「神様が試練を・・・」とか「自分が試されてる・・・」とかね、何かに理由付けして耐えるしかない。それで最終的に解決してくれるのは、時間だけって悟ったんだね。

人間は楽しいこともだけど、苦しいことも平等に、「忘却する」という最良のスタビライザーを備えてる。どんな人間だって時間が経てば嫌でも忘れることができるのよ。そして、それが人間の最も優れた性質だっていうことを、本当に思い知らされてるからね。なので、たとえば敗戦のこととか3.11のことを、未来に伝えるために・・・なんて言うのが、本当に自殺行為としか思えないんだよね。


地獄よりも苦しい体験があったなら、それを将来に伝えるのではなくて、多くの人は「忘れることが生きる力」になるのよ。だから、体験した人が語り継ぐと言うのは、正直エゴ以外の何物でもないと思う。みんな自分のために、自分の傷をいやすためにやってるだけだと思う。

こんなこと書くと、批判も多いだろうと思うけれど、地獄というのはそういうものなんだよ。

いまだってさ、今度はいつ死ぬか分からない、というか死ぬ事への恐怖にさいなまれてる。そうなって初めて、過去に死のうとした自分がいたことを思いだしたりしてるんだ。今度は死ぬのが怖くなってる・・・。死のうとしたときには、楽になりたいから、と思ってたのにね。


経済だってこんな形になってくると、元に戻ると言うか克服するには相当の時間が必要だろう。何か株式市場全体がV字回復する、みたいな錯覚にとらわれているけれど、まだまだこれからが大変なことになると思っている。だからね、こんな時は株価に投資すると痛い目に会うって、師匠にもよく言われたけどね。まさにその通りなんだよね。

ここまできたら何を焦って買ってるんだ、みたいに思うよ。しっかりと世界経済の状況をみて判断するしかないし、楽観は痛い目に会うだけ。個人投資家たるもの、こんな時には負けちゃダメだと思う。個人だから勝てる相場だと思うんだが、だったら大物投資家の真似をしてもダメだよ。身軽なんだからいつでも乗れるわけだし、だったらじっくりと相場を見ればいいんだね。

とにかく18日にFOMCで強烈な金融政策が出ると思うし、日銀もアホみたいに国債やETFの買い入れを増やすだろうし。そういうことに株式市場がどう反応するのか、最低でもそこは見ないとダメだろう。勝負なんかする必要ない。勝手にAIが自動取引するんで、その流れを見てればいいし、やるなら小さく張って値動きを楽しめばいいんだよ。

それが機会損失になんか絶対にならんから。

それだけは書いておきたかったので。