なぜFRBが米銀の自社株買いと増配を禁止したか?
FRBは米銀のデリバティブ(スワップ)取引における証拠金を廃止するという、ボルカールールの緩和を発表するとともに、禁止されていたベンチャー投資を許可し解禁した。そのせいで米銀株は25日に急騰し、米国ダウを押し上げた。しかし、すぐさまFRBは、
「銀行業界は年次ストレステスト(健全性審査)で良好な結果だったが、新型コロナ感染拡大による経済と金融システムへの影響に関する別の考察で潜在的リスクが明らかになり、配当の先行きに疑問を残した」という声明をだし、
銀行の配当に上限を設定し、さらに9月まで自社株買いを禁止するという措置をとった。
その結果26日には銀行株は総崩れとなり、JPモルガン▲5.48%、ゴールドマンサックス▲8.65%、バンクオブアメリカ▲6.35%、シティ▲5.88%と大幅な下落となった。
でも、この経緯、どうしても合点がいかないよね。ほとんど意味が分からないというか、明らかに銀行内部のキャッシュ比率を高めておこうという政策としか見えない。現状のストレステストは良好だけど、潜在的リスクが表面化すると金融システムが危なくなる、みたいなそんな意味。
じゃ、一体現状で「潜在リスク」って何なんだ?ということになる。
それで別の情報から、今日(27日)から米国司法省で「中国の偽ドル(約20憶ドル?)に関し、本格的に調査を開始する」という発表があった。中国の偽ドルといえば、上海の造幣局で印刷された極めて精巧な偽ドルが数年前から出回っているといわれていたが、米国はこの件に本腰を入れて調査するということだ。
もちろん上海の造幣局とは国営であって、これは北朝鮮同様に国家ぐるみの犯罪でもある。しかしそれ以上に、中国がドル市場から締め出され、中国経済は国際経済から締め出されるということを意味するだろうしね。仮に事実認定されたならば、中国経済は崩壊するだろうし、その影響が金融市場に重大な危機をもたらすことは、考えなくてもわかるよね。
この時代、わざわざ偽札を大量に印刷する意味って何かあるのか?と思うけれど、足のつかない現金を大量に必要とするのであれば、大いに意味があるということになるよね。海外での工作資金なら余計に足のつかない現金が必要だからね。
邪推かもしれないけれど、もしかしたらFRBの言う「潜在リスク」とは、これを指すのではないか?とピンときたのよ。
新型コロナの感染拡大も重大だが、金融機関に対する「潜在リスク」ではない気がするしね。となると、「9月まで」と期限を切ったことも怪しくなってくる。どうして9月なの?って普通は思うよ。
おそらくFRBは中国をドル市場から締め出した場合の米銀への影響をシュミレーションしているのではないのか?俺にはそうとしか思えんけどなぁ・・・。
とすれば、だ。株式市場も金融を買えなくなるし、とらえ方によっては計り知れないインパクトのある話だよね。もちろんそうなったら大暴落するだろうし。
でもね、そう考えると日本のメガバンクが買われないのも納得できてしまうから怖い。
現時点では本当に単なる俺の個人的な妄想だけどね(苦笑)
ps. 妄想といえば「株修羅本家」に、結構危険な記事書いてるんで、よかったらそっちもどうぞ!