太平洋戦争以前、旧日本軍が強く意識していた戦術に「アウトレンジ戦法」がある。敵を自らの射程圏内に置きながらも、自分は敵の射程圏外に位置することによって、一方的に攻撃することが出来るという戦法だ。
~エナフン流株式投資術~
さて、今回はこの本に書いているVE投資法について深堀した内容を「エナフン流VE投資法」として出版することになりましたが、実はもう一つ書きたい本があります。
同じようにこの本の中でちらっと紹介したアウトレンジ戦法について深堀した本です。いえ、まだアイデアが煮詰まっていないので、「書きたくても書けない」のですが、頭の中に答えはあります。どう伝えれば、分かりやすく落とせるか思案中なのです。
今回の本がそこそこ売れて(皆様のおかげで発売前なのに既にその目標は達成されつつあります。ありがとうございます)、かつ、このストーリーならまとめられそうだ!!となったら、また本を書こうと思っています。
以前、アウトレンジ戦法についてはブログでも説明したことがありますね。
この時も同じようなことを言おうとしているのですが、もう少し、概念的に分かりやすく図示するとこんな感じになります。
アウトレンジ戦法には、二つの切り口があります。時間軸と情報軸です。初心者や入門者の多くは、企業の未来も良くわからないし、情報量も圧倒的に少ないため、カモになってしまいます。
そこから抜け出す方法論として、一つには情報収集の量や精度を高めることが求められますが、どちらかというと、これはプロの領域になります。今後AIがどんどん賢く、素早くなると考えると、我々素人が情報戦を制するのはますます難しくなると思うのです。ただ、自分の働く業界や大好きな趣味、専門性の高い分野に限定すれば、プロとは違うアプローチで、アウトレンジから攻撃が可能となります。「強みを知れ」ですね。
為替がどうとか、金利がどうとか、要人の発言がどうとか、いったジャンルではなく、よく効く発毛剤はどれかとか、業界を荒らす新潮流は何かとか、ダイエットしたくてもつい食べてしまうおいしいラーメンといった「あなたならではの悩み」を武器に戦えば、その分野の情報戦では、上級者レベルとしてアウトレンジから攻撃が可能となるのです。「憎まれっ子世に憚る」とはうまくいったものです。あなたにとって困ったちゃんを味方にしちゃえばいいんですね…。
で、もう一つのアプローチが時間軸です。私は、こっちを磨いた方がより有利に戦えると考えています。プロと言っても大半はサラリーマンですから、半年とか1年という単位で成果を出さないとクビになってしまいます。そのため、より長期スタンスで企業を評価したくても、時間制約の点からそれが許されない事情が存在するのです。一方で、私たちにそのような枠はありません。完全に自由です。ですから、単に時間軸を3年とか5年くらいに設定するだけで、ずいぶん、有利に戦いを進めることが出来るのです。
もちろん、だから、財務会計や業界分析等をしなくてよいということはないのですが、個別の企業だけをしっかりと見て、この企業の数年後を見通す、感性やシナリオ構築力を鍛えていった方が、大砲の玉は良く当たるようになるでしょう。
この辺までが過去に書いてきたことですね。(VE投資法でも切り口を変えて説明しています。)
「そこから、どう深堀しようか?」そんなことを考え始めています。
本日も、参考になりましたら、
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