2021年にライブスター証券がSBIネオトレード証券と商号変更、本格的にSBIグループの証券会社としてスタートしました。これで「SBI」と冠のつくネット証券が3社もここ最近で存在することになるので少し違いや特徴を見ておきたいと思います。

sbigroup3

SBIグループ企業一覧というSBIHDのホームページに載っている情報を確認すると、実にたくさんのグループ企業をSBIHDは持っています。その中で、個人が証券取引が出来る証券会社が上記の3つという位置づけです。

またそれぞれの証券会社に関して概要も載せていますので、それプラス使用感やメリット・デメリットを付け加えて特徴を見ていきましょう。


SBI証券

「口座数・シェア業界トップのオンライン総合証券」

オンライン総合証券として業界トップの地位を築いてきたというのが特徴です。そのため、SBI証券の口座を持てば何でも出来るというサービス姿勢です。IPO・POの引受業務でも店頭を持つ総合証券に匹敵する取り扱いというのが自慢でしょうか?

とにかく総合力で勝負しているので、細々とした特徴で他社と競うには別の証券会社を用意してサービスを展開するほうが戦いやすいとみて、3つの証券会社に分けてサービス展開しているところがあります。

そのためTポイントが投資に使えるなどありますが、SBI証券では投資信託購入への充当のみとなっていて、SBIネオモバイル証券に株が買える部分は分けるなど、新サービスへ分けてあげている部分もありますね。

IPOの配分をSBIネオモバイル証券SBIネオトレード証券に割り当てて餌付けしているのもそういったところです。逆に言うと、そこが他のネット証券から見ると弱みになりやすいので、SBI証券を利用する人は弱みの部分を補完する上で、他の2社の口座を持っておくと良い形になります。

SBI証券の強み・・・総合力No.1のネット証券最大手、手数料なども競い合う

SBI証券の弱み・・・特化戦略をグループ他社に譲るのでそこが弱みになる。


SBIネオモバイル証券
SBIネオモバイル証券 口座開設

「若年層・投資初心者も親しみやすい、スマートフォンで出来る「Tポイント投資」を提供」

SBIネオモバイル証券はターゲットが今のトレンドの若年層・投資初心者・スマホから投資といった部分に攻めています。

「端株投資」「サブスク月額利用料体型」「IPOはひとかぶIPO」など、少額取引を頻繁にして投資に慣れ親しむには良い環境です。

一方、すでに投資を良くしている人にとっては強みと感じる部分が少なく、逆に取引しづらい環境(スマホに適しているため使い勝手に制限など)と思ってしまう方が多いかもしれません。現状だと端株取引を頻繁に行う予定ならといったところでしょうか?

Tポイントで株を買いたいという場合も今はSBIネオモバイル証券を使うしか手がありません。

SBIネオモバイル証券の強み・・・少額取引に強みがある。端株投資など

SBIネオモバイル証券の弱み・・・月額利用料なので、利用しないと手数料で損


SBIネオトレード証券

「投資経験者をターゲットとしたオンライン証券」

SBIネオトレード証券はもとライブスター証券ですしSBIグループとしては最後の登場で前2つの証券会社と別の特徴でシナジー効果を生む必要があります。ということで投資経験者をターゲットにし、とにかく業界最低水準の手数料体系を目指しています

すでに投資を経験済みでとにかく取引コストを下げたい方にはピッタリの証券会社になっていきそうです。取引手数料無料化が証券業界全体の流れですが、信用取引の金利コストなどが逆に表に負担になるコストとして見えてきていますので、そこに舵取りしそうなのは注目ですね。

SBIネオトレード証券の強み・・・とにかく手数料部門で負けないサービス体系になりそう、SBIグルーになってIPOの融通が増える

SBIネオトレード証券の弱み・・・逆に言えば手数料とSBIグループという部分以外は特徴にかけてしまう。


特にSBIネオモバイル証券SBIネオトレード証券は「SBIネオ」というところまで名前が同じです社名では特徴がよくわかりません。SBIネオモバイル証券は「初心者向けで少額頻繁取引」、SBIネオトレード証券は「経験者向けで他のサービスを削って取引コスト特化」と見ておくとわかりやすく、後は「SBI」の冠を全て持っていることからIPOの強みは全証券会社で発揮しそうと考えておきたいですね。

個人的にはSBIネオモバイル証券がこれまで投資をしてきた方には一番クセがあるなぁと思っています。逆に言うと、これから投資しようとしている方にはSBIネオトレード証券の何が良いのか分からないという人が多いのかもしれませんね。