長期金利の上昇に賭けるETF(米株)

長期金利の上昇が激しいです。

これに伴い、コロナ禍で強かったハイテク・グロースからバリューへのシフトチャンジも起き始めている模様です。

当分は利回り上昇が続きそうな局面。どのETFを買えば儲かるのだろうか?

 

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 金融ETFの推移 

前回はコモディティ・金融ETFを見てみました。金利上昇と相関が最も高かったのは金融ETFでした。

金利上昇で儲かるETFは?ハイテク・グロースは金利上昇に弱いって本当?(米株)

 

そこで今回は金融ETFをもう少し詳しく見てみます。

 

現在Tochiが持っているのはFAS(金融ETFブル3倍)ですが、XLFやVFHと比べると配当が低く経費が高いため、上昇が見込めない限り長期保有目的としては余りよくないかも知れません・・。

では値動きはどんな感じなのでしょうか?

 

2013年以降の金融ETF(XLF)の推移

 

下の3つのヒストグラムの相関係数を見てみると、FAS(金融ETFブル3倍)やXLF(金融ETF)は10年債利回りとは順相関、TIP(物価連動国債 ETF、インフレの指標として)とは逆相関の関係のようです。

しかし赤の四角の時期などは、10年債利回りが下落傾向にあるにも関わらずXLF(金融ETF)は上昇傾向と必ずしも常に相関しているわけではなさそうです。この間、利回りと逆相関の物価が上昇している(見通しは悪いが足元は好景気)なため、利回りとインフレ率のバランスが重要なのかも知れません。

政策金利は1ヶ月債利回りで代替して見ています。XLFは2015年の後半に利上げを開始した際に一旦ガクッと下落しました。その後少し遅れて10年債利回りが上昇を開始してからは順調に上昇しています。ただしその後10年債利回りが3%を超えて株価が弱含んできた際にはXLFも大きく下落しました。金利に相関すると言っても株価なので株全体が弱含むような状況では一緒に落ちる傾向があるようです。

コロナ後はインフレ率と長期金利が一緒に上昇している珍しい状況になっているので、この状況が続く限りはXLFの上昇が見込めるものと考えられます。

 

 どれを買っていつ売ろう? 

XLFは大型、VFHは様々なので金余りで小型が強い状況を踏まえればVFHで良いような気がします。いやしかしその前にFAS(ブル3倍)とどちらを買おうか・・。FASの問題は経費率の高さなのでいつまで持つかが決め手になりそうです。

先日のFOMCの結果、利上げは2023年末までなさそうだという話でした。個人的にはもっと前倒しになるとは思いますが、利上げ自体は金融ETFにプラス要因とも言えるのでなかなか難しい所です。それよりも金融緩和で作られた現在のバブルが一旦大きく崩れる方が早く来て、その結果利上げが遅れて結局2023年位になるという方が可能性が高そうな気がします。つまり緩和縮小に舵を切り始めたら一旦撤退するという割と短期のつもりでも良い様な気がします。だったらFASか!?

まあ、買うにしても今後数日以内に発表されるSLR(補完的レバレッジ比率、銀行規制、延長しなければ金利上昇圧力)の結果を見てからにしようかと・・・

 

ってなんじゃコリャー!!! (3.18 16:50)

 

 

=21.3.27追記=

3/19にSLRは3/31で終了と報道されました。

一方で今後FRBがツイストオペ(短期国債を売って長期国債を買う)やイールドカーブコントロール(長期国債の買い入れで長期金利を抑制)などで長期金利の急上昇を抑え込む金融政策を採る可能性は残されており、これらの政策が採用された場合は少なくとも短期的には金融ETF下落リスクとなる事が想定されます。

コメント

  1. あっさん より:

    こまかい売買をしていますね
    わたしは2023まで日本株をホールドです
    米長期金利が上昇したら米国債ETFに
    乗り換えて株の暴落を待つ予定です

    • Tochi より:

      あっさんさんこんにちは
      細かい売買になってしまうのは素人でFXの癖が抜けないせいかも知れません
      早く手堅い長期投資も身につけたいものです

      日本株もよさそうですね