2021年4月2日にSBIソーシャルレンディングが「顧客が案件に投資した損失を全額補填」すると発表しました。その結果、SBIソーシャルレンディングの損失額は150億となるそうです。ちょうど他の金融機関が海外投資家の巨額損失を立て続けに発表していて、埋もれて同じように見ている人もいるようです。

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本来、ソーシャルレンディングなどで投資家が投資したものに損失補填することは金融商品取引法で禁止されています。今回は例外として補填が認められる見込みのようです。

私はソーシャルレンディングには「みんなのクレジット」を過去の紹介していた苦い過去があるので、それ以降サイト上で紹介することはなるべく避けてきました。

私個人的にはソーシャルレンディング自体は仕組みは面白いと思っていますが、投資する先の内容が全く見えないという部分で、危険性が高いところを払拭されていないとは感じています。いつも事件として起きてしまっているのは「集めたお金の使われ道」です。

当時、みんなのクレジットを紹介していたときはかなり口座開設なり、投資したらギフト券が貰えたり、投資先からお米が届いたりと投資家に対する条件が良かったので、私も面白いと思っていました(今も似たような施策をしているところもありますが、そういった過去があるため私は貸付型のソーシャルレンディングはお得な状況があっても積極的に紹介していません)。しかも事件前に社長へ直接インタビューまでして紹介しようとしていた矢先の事件で、インタビューした内容はお蔵入りとなっています。

そのインタビューでは私が直接社長と対談しているのですが、その後に「ポンジスキーム」が発覚。正直、私は直前にインタビューしていたので社長の発言が「嘘のなのか、本気でそう思っているのか?」とい形で記憶にずっと止めています。ただ、お金に関連している人の目つきとか言い草というのは、ほとんど信用してはいけないなというのも経験しました。

その後、2018年には日本では最大手の「maneo」で投資を他の目的で使われていて、行政処分勧告となっています。とりあえず上記2つはお金が帰ってきておらず裁判が進んでいますね。今後、結果の情報が色々出るでしょうが、投資した方のお金は返ってこないと思います。

ソーシャルレンディング含め、新しい仕組みの投資案件には大きなリスクを多分に含んでいます。だからこそ、ソーシャルレンディングは高金利で投資案件を提供しているとも言えます。個人的には銀行の体力がなく貸し渋りなどが全国的に起きている中では、ソーシャルレンディングを含めた新しい仕組みでの投資というのは、今後スタンダードになっていくとは思っています。

しかし、今回思うことはSBIソーシャルレンディングは投資家の損失を全額補填すると素早く発表しました。やはりSBIの冠が付いていることで、事業に対しての不信感を払拭したいのでしょう。事業者側も信頼感が必要なビジネスをしていることから信用の回復が一番にありそうです。

それを考えるとバックボーンとして事業者の信頼性が高いところというのも判断のひとつになるかも知れませんね。

私は現在、株式投資型クラウドファンディングの仕組みが非常に楽しいと感じて、全案件を目を通してリスト化するなどして、案件を紹介しています。もちろん自分自身でも何個か案件投資をしています。

【株式投資型クラウドファンディング一覧表】調達規模、プレバリュー、評価、その後の動きなどのチェックに

株式投資型クラウドファンディングが前述のソーシャルレンディングとの違う点は、投資先の会社であったり事業内容がしっかり分かる点です。ただ、その事業内容が未来に伸びることに期待するものですので、正直かなりハイリスク案件と言えるでしょう。

自分がどういったものに投資しているかをしっかり意識して、また自分の資金の中でそのリスクに対して投資して良い金額をしっかり決めてから投資したいですね。だいたい失敗する人の多くは、資金管理が出来てなく一気に多額の損失を出す人が多いと思います。

私自身は新しいものにはチャンスがたくさんあると思っているので、基本的には積極的に推進する派だと思います。IPOだって上場市場では新しいものの代表みたいなものですよね。チャンスとリスクは表裏一体ですが、投資するに当たってなんでも早い段階というのは少しお得な部分が多いです。

株式投資型クラウドファンディングも投資家登録でアマゾンギフト券をプレゼントなんていずれなくなるでしょう。FXも各社のサービスが乱立していた頃はキャンペーンがかなりお得でした。やはりそういった時期にリスクをしっかり理解して参加しておくというのは重要かと思います。

しかし、貸付型のソーシャルレンディングに対してはせめて投資先の情報にもう少し透明性がないと、似たような事件は防ぎようがないようにも感じますね。