IB証券(インタラクティブ・ブローカーズ証券、Interactive Brokers Securities)は手数料が破格で国内証券では取り扱っていない銘柄の売買に最適な米ネット証券大手ですが、ネックの1つが口座に10万ドル以上の資産がなければ月に10ドルの口座維持手数料が必要なことでした。
それが2021年7月1日より廃止されたとの連絡がありました!これにより日本の個人投資家の海外投資チャンスが大きく広がるものと考えられます。
IB証券からのお知らせ内容
7/9に受け取ったばかりのお知らせが以下です。
年初に個人投資家がGamestop株を高騰させて話題になった「ロビンフッドアプリ(日本ではまだ使えない)」は取引手数料が無料ですし、手数料を下げる動きが海外で広がっている事を受けた無料化だと考えられます。
IB証券のメリット・デメリット
Tochiも半年ほど前からIB証券を使っています。理由は国内証券で買えないTQQQ(ナスダック100ブル3倍)やPDBC(コモディティETF)の購入のためです。それ以外でも国内と比べると色々な違いがあります。
メリット
・売買手数料が1$と格安(~200株)、国内は22$
・為替手数料が2$と格安、国内は25銭(100万円辺り2,500円)
・信用取引の金利が1.6%程度と安い(21年7月現在)、国内は22年解禁予定
・単元未満株式(1株以下)の売買が可能
・様々な取引所の最適価格で売買される
・世界33カ国に投資できる
・楽天やSBIの米株取次先で信用が高い
・国内証券では買えないほぼ全ての銘柄が売買できる(ETFだけで2,000以上、国内は300程度)
・オプション取引なども可能
・日本支社があり、日本語対応が可能
・海外に移住しても口座が維持できる
・確定申告で配当の外国税控除が可能
・配当自動再投資(DRIP)、貸株サービスがある
・様々な注文方法がある(けど殆どわからない)
デメリット
・特定口座が無いので譲渡損益を自分で計算して確定申告しないといけない
・MMFが無いのでドルの為替差損益も自分で計算して確定申告しないといけない
・3年間の損失繰越、損益通算が不可(=国内損と海外益の通算は可能、逆が不可)
・入金に時間と手数料がかかる(SMBCで1回800円、1回300万円上限、月500万円上限)
・年末に5,000万円以上が口座にあったら「国外財産調書」の提出義務が生じる
・リアルタイム株価の取得に1回0.01ドルかかる(月に100回までは無料)
・操作がやたらムズい。使わない機能が多すぎる
手数料が破格なので頻繁に売買する場合や個別株メインの場合、国内で取り扱いのない銘柄やオプション取引がしたい場合に最適な口座だと言えます。また多くの場合は売買手数料が1$なので複数回に分けて購入したりリバランスが気軽に出来るのも助かります。
一方で色々と面倒くさいので、メインで海外株を取引していない場合には必ずしも必要のない口座かも知れません。
なお、よく似た名称のIG証券(現物ではなく株式CFD。金利や手数料が高い)とは全く別の証券会社です。またサクソバンク証券も国内で取り扱えない銘柄を買えますが、やはり株式CFDなので短期はともかく長期で運用する場合にはIB証券の方が遥かに手数料が安く済みます。
手数料が無料の米ネット証券であるFirstrade証券も有名ですが、運営が中国人でHPも英語と中国語のみに対応であったことから、SBIや楽天の米株取次先であるという信用の高さを重視してIB証券を選択しました。
=参考=
IB証券HP
https://www.interactivebrokers.co.jp/
*IBLLC(海外口座)とIBSJ(国内口座)の2種類がありますが、様々な銘柄が取引可能なのはIBLLCのみです。
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