イギリス国民選挙はエリートVS庶民?何かズレてるキャメロン首相

BREXIT(イギリス国民投票)関係の
記事準備をしている間、
ひっきりなしに皆さんからのメールが・・・!

くっ、目頭が・・・画面がぼやけて見えない・・・!
嬉しいですね( ^ω^ )
ありがとうございます!

22時に更新するつもりが、色々書いていたら
こんな時間になってしまいました。
お待たししてしまい、すみません!

さて、昼間予告していた続きを
まったり書いていきたいと思います。

皆さん、ハーゲンダッツの用意は良いですか?
(ソルティバニラ&キャラメルが美味すぎなのです!)
近くにスタバがある人はフラペーチーノでも買ってきて!

どうしても小難しい話になってしまうので
アイスでも食べながらのんびり行きましょ〜!

 

で、やはり難しかった!というご意見もあったので
とりあえず、今日明日は、

「時間」

だけに注意してください。

タイムスケジュールにあった通り、12時・13時の
開票時間です。

世論調査やブックメーカーなどなどのお偉いおっさんが
何か言っただけで、相場が吹っ飛ぶ可能性があるので、
ちょっと早い午前中から見ていくと良いと思います。       

1 そもそも、何故イギリスは国民選挙をやる羽目になったのか?

 

外から見たら、なぜ、世界を激震さかねない危ない選挙をわざわざやるのか、謎の謎だと思います。
ただ、少し調べていくと離脱派の気持ちもよくわかるんですよ・・・。

言い出しっぺはキャメロン首相です。

まず。イギリスの抱える一番の問題は
ぶっちぎりで移民問題です。

シリアからの難民ではなく、
EUに加盟した事による「人(労働力)の移動」です。

例えば、ルーマニアの月給は23000円ですが、
イギリスで働けば、なんと、17万円もらえます!!

その他、医療はタダだし、コンテナ村のような所があり、住居も完備。
そりゃ、海を渡って続々と押し寄せてきますよね。

その結果どうなったかというと・・・

年間55万人の移民が流入し、総人口約6400万人に対し、移民は800万人。

安い労働力がどっと入ってきたせいで、
イギリス人の職は奪われ平均年収も下がりました。
更に、移民の子供たちで学校が一杯になり、イギリス人の子供が入学できない例もあるようです。

このような現状から
EUにこのまま入ってても、良い事なんてないじゃないか!

と庶民層の不満が噴出。
EU懐疑論となっていきます。

そして去年の5月、キャメロン首相が
首相再選を目指す総選挙の前に、
EU離脱か残留かの信を問う国民投票の約束をして
再選を果たしたのが全ての始まりでした。

 

先の記事で書きましたが、
キャメロン首相は、この公約を盾に(イギリスはEUを抜ける覚悟があるかもよ?という感じに)EUに移民に関するルール改変を求めました。

結果、イギリスに渡った移民の人は移住して4年経たないと、
社会保障を受けられなくなりました。

で、このルール改変がEU首脳会議で認められた事により、
キャメロン首相は自信満々に

「EUの中で特別なイギリス」を振りかざして、

今回の国民選挙でEU残留を訴えています。

しかし・・・ちょっと論点が
ずれているような気が・・・、

やはり社会保障が受けられなくても、
給料が桁違いに高い以上、移民はどんどん入ってきます。

今は、SNSなどありますから、
条件の良い制度のある所には
一気に人が集中してしまいます。

2 EUにおけるイギリスの立場

現在、EUに加盟している国は28か国。
そしてEU予算負担金を見ると

1位 安定のドイツ  3兆3000億円
2位 中堅のフランス 2兆6000億円
3位 イギリス    1兆7000億円

上位三国が、絶妙なバランスでEUを支えているイメージです。

ちなみにイギリスがEU脱退をすると、
EUはGDPの17%を失う事になります。

仮にイギリスがEUを脱退してしまったら、
ドイツの力が強すぎてしまう事になるので、フランスは面白くない。

EUはかなりパワーバランスに気を使う組織です。

一つの例として、EU本部はベルギーに建てられました。

大国に本部を作ると、もう片方が良く思わない事。
ベルギーには独自の言語がなく、多様な言語が行き交う国だから選ばれたと言われています。

 

3 残留派の言い分・離脱派の言い分

 

ここに一冊の雑誌があります。

私は毎週ポストに届くニューズウィークを
オカメインコと愛読しているのですが、
さすがに今週はイギリス国民選挙特集でした。

で、面白い事にイギリス出身のライターが
残留派・離脱派の立場でそれぞれ記事を書いているのですが、

残留派 1ページ。
離脱派 3ページ。

と記事の厚みが3倍ほど違います。
簡潔に記事の内容をレビューしながらまとめます。

 

『残留派』 

ライターさんは移民の子供で、
ロンドンの公営団地で育った背景があります。

●イギリスは輸出の約半分が対EU向けである。
●脱退になれば高い関税リスクにさらされる。

●孤立主義で引きこもるのはやめよう。

●労働者の権利が保護されているのは、
 EUに加盟しているおかげ。

●イングランド銀行
 英産業連盟(CBI)
IMF
経済協力機構

など、多数の金融組織の分析が残留の方が
経済的にプラスという結果を出している。

●脱退すると、あんな事やこんな大変なことが待ってるよ。
 という事も書かれていますが、他所ほどではないです。

残留派の記事を読んでいると、リスクと恐怖を煽って支持を広げようという魂胆のものが多いですね。

この記事と合わせて
他の記事を読んでいくと、

残留派の支持層はキャメロン首相をはじめ、ほぼ全ての大物政府関係者、イギリスのエリート層、海外ではオバマ大統領を始めとするG7の各々など、金融危機を絶対回避する!という気概でコメントしています。

ここで思うのは、エリート層は自分の生活に不安もなく、
先々の景気の事を常に考えて行動するので、
目先で困っている人、

例えば10年後の景気なんてどうでもいい!
明日のご飯はどうしよう・・・

という人の気持ちがわからないから、
今こんな事になっているのではないのかと思うのです。

【離脱派】

ライターさんはアイルランド移民の
血を引く労働階級の方です。

 

●離脱派の主な人物は前ロンドン市長の
 ボリス・ジョンソン氏。
 彼はキャメロン首相の友人でしたが、
 離脱・残留をめぐり、決裂してしまいました。
 他に目立った支持者はいない。

●EUに加盟することでもたらされた利益はエリート層。

●一般庶民は負担しか感じない。

●EUの前身であるECに、イギリスが国民投票で
 加盟した当時、貿易協定だと思ったら、
 権力も規模も巨大になってしまい、
 主権が加盟政府からEUに吸い取られる結果に。

 しかし、国民投票は二度と行われず、
 国民は騙された感が半端ない印象を今でも引きずっている。

(お年寄りに離脱派が多いのは、この時のトラウマが原因です)

●国家を超えて活動するEUが、
 微々たる義務しか負わない加盟国の
 一市民の言葉に耳を傾ける事などない。

●EUが自由な移動を保証するので、
 イギリスは他のEU加盟国からの移民を制限できない。

テレビなどを見る限りでは離脱派は

「古き良き大英帝国を取り戻せ!」

など理想と感情論に鼓舞された人たちかな、
と思っていましたが、どうも様子が違うぞ?
この構図は、

「エリートVS庶民」

に置き換えられるんじゃないのか
と感じました。

さてさて本日昼に発表される
イギリス国民選挙。
果たしてBREXITはあるのか?

あなたなら、どちらに入れますか?

 

スポンサーリンク