人としても、投資家としても、勝負師としても | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

ちょっと私の説明に足りないところがあるようです。

 

株式投資家という生き物は何か問題が起こったり、

あるいは新しい変化が始まったりすると、

どうしても、

「その新たに生じた流れの中でうまく振舞おう。

出来ることなら、そこで一儲けしてやろう。」

と考えてしまいます。

 

しかし、私はこれが間違いの始まりだと考えています。

 

おそらくこの大変動の中で大儲けする人も出てくるのでしょうけど、

私自身は「北朝鮮戦争という流れを事前に予想してここで大儲けしよう。」

という発想は捨てています。

 

①人としてどうなのか?

以前、東日本大震災で大損した人のお話を書いたことがあります。

 

旧)エナフンさんの梨の木「9勝1敗ですべてを失う」2011.11.6参照

http://enafun.blog21.fc2.com/blog-entry-740.html

 

もし戦争が始まってしまったら、いずれにせよ大勢の人が亡くなることになります。

 

日本人の犠牲者は出ないかもしれませんが、

少なくとも北朝鮮では戦死者が大勢出るでしょう。

 

そんな時に「勝った!」「負けた!」「大儲けした!」で

盛り上がることについてはまるで興味がもてないのです。

 

②投資家としてどうなのか?

仮に戦争が始まったとして、

ファーストアタックでは、おそらく、ステルス爆撃機なり、ミサイルなりが

国家主席を含む指揮命令系統と、国家主席ご自慢のミサイル施設を

まずは集中的に叩くことになるでしょう。

時を同じくして国境線付近の軍事力も韓国軍の集中砲火を浴びて、

急激に弱体化していくはずです。

 

朝、目が覚めてニュースを知った時には、

既に日本本土への攻撃能力は完全に失われ、

場合によっては国家主席の殺害に成功してしまってるかもしれません。

 

「開戦。北朝鮮軍に大打撃!!」

 

の見出しが躍れば、その日の日経平均はいきなり1000円近くの急上昇。

カラ売り筋は買い戻しを余儀なくされるでしょう。

 

一方で米韓軍の動きが察知され、ファーストアタックの前に、

一か八かのテポドン発射等ということになれば、日本本土に何発も着弾。

ソウルも甚大な被害を受ける事になります。

日経平均株価は1000円以上の暴落でしょう。

 

どっちにポジションを傾けておいても、裏目に出るリスクがあるのです。

 

じゃあ、開戦となった時点でおもむろに勝負に出よう等とたくらんでも、

その判断がつく時には、間違いなく手遅れです。

寄り付きから、凄い売りか凄い買いが入って値がつかないでしょう。

 

そもそも、そんな戦争が起こるかどうかも分からないし、

それがいつかもわからない。

(今晩かもしれないし、10日後かもしれないし、100日後かもしれない。)

それが起こったとして、どっちに動くかもわからない。

 

そんな不確実性の高い状況で、勝ちを取りに行こういう発想自体が、

投資家(投機家)としてどうなのか?

 

という話です。

 

③勝負師としてどうなのか?

株価は大小様々な多くの流れが重なり合って、

あの独特のチャート形状を生み出しますが、

あれに反映される全ての複雑な変化に

全てうまく対応するなんてことは絶対に出来ません。

 

結局、皆、自分にとって取り扱い可能な流れだけを対象に

取捨選択して勝負をしているわけです。

(その結果、短期トレーダーとか、成長株投資家等と様々な流派に分かれるわけだ)

 

逆に言うと、自分の得意な流れ以外に手を出したとたん、

全く勝手が違って、リズムが崩れてしまうのです。

 

当ブログ記事「間違った流れに乗るな!」2016.3.5参照

http://ameblo.jp/okuyama-tukito/entry-12135937110.html

 

少なくとも私のような投資スタイルにおいて、

「戦争が起きる起きない、起きたとしてどうなるか?」

みたいなことに大金を張るような勝負は

間違った流れであり、仮にそれでうまく利が抜けたとしても、

長期的に見ると、自分のフォームを崩すだけだと考えています。

 

人としても、投資家としても、勝負師としても、

私は興味がわきません。

 

 

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