◆2015 天皇賞(春) 予想より、一部抜粋

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競馬最強の法則WEB ラップギア マーチS予想より、一部抜粋

(中略)

かつては、荒れる天皇賞(秋)に対して天皇賞(堅)なんて感じで呼ばれていた天皇賞(春)。秋のほうは天皇賞(荒)という感じでね。思えば、どちらも転機は2000年前後だったか。2002年以降の14年で、1番人気の勝利は2006年ディープインパクトの1頭だけ。現在も1番人気は10連敗継続中だ。これも時代の流れ、もう天皇賞(春)が天皇賞(堅)に戻ることはなさそうだ。

なぜなら、天皇賞(春)が堅くなくなった理由がある程度のところまで推察できるから。ひとことで言えば、天皇賞(春)の高速化だ。

過去10年の天皇賞(春)、“1〜3着馬の平均上がり3ハロン”は34秒8。しかもそのタイムは年々高速化しているのだ。1993年メジロマックイーンの頃は“1〜3着時の平均上がり3ハロン”が36秒台だったのだが、2000年テイエムオペラオーの頃は35秒台後半、2007年メイショウサムソンの頃は35秒台前半と勝ち馬の好走レンジは高速化が進み、過去10年ではつにい34秒台の34秒9に。おそらく他のレースでは、ここまで顕著な傾向にはなっていないはずである。

すなわち、20世紀の(堅かった時代の)天皇賞(春)で強かったような馬にとって、今の天皇賞(春)は上がりが速すぎるのだ。その代表例が2013年〜2015年にかけて天皇賞(春)に出走して人気を集めていたゴールドシップ。結局天皇賞(春)で同馬に◎を打つことは無かったのだが、それでも20世紀の天皇賞(春)ならゴールドシップの3連覇が決まっていたのではないかと考えていた理由もここにある。

生涯G1を6勝し、それでもなお「生まれた時代が悪かった」と考えさせられる、ゴールドシップは、本当にすごい馬だった。

たとえば同じ3000m級のレース、阪神大賞典では無類の強さを見せていたゴールドシップだが、実は阪神大賞典、“1〜3着馬の“平均上がり3ハロン”は36秒1。重馬場施行でレースの上がり3ハロンに40秒6を要した2009年を除いても35秒8。距離的には似ているように見えて、阪神大賞典と天皇賞・春はまったく別物のレースだということになる。

(最重要ステップと言われていた)阪神大賞典と天皇賞(春)のレース質が年々剥離して行く現状。これが天皇賞(春)が荒れ始めた一番の要因ではないかと考えている。



とは言え、“1〜3着馬の平均上がり3ハロン”は34秒9は古馬重賞としては平均的な数値であり、それが34秒1である天皇賞(秋)やジャパンカップ、34秒0の京都大賞典なんかとはほとんど結びつかない。それらのレースを得意とするような馬にとって、34秒9の天皇賞(春)は“遅すぎるレース”であるとも言えよう。

すなわち、現代の天皇賞(春)は、“平均上がり3ハロン”35秒を超えるような馬には「速すぎるレース」であり、34秒0前後の馬には「遅すぎるレース」というである論法。これが近年天皇賞(春)予想の肝だと考える。

そして、そういった観点で過去10年ほどの天皇賞・春勝ち馬一覧を見てみると、34秒1ディープインパクトは言うに及ばず、2005年スズカマンボの平均は34秒5、2009年マイネルキッツ34秒8、2011年ヒルノダムールも34秒6で2012年ビートブラックにしても芝に限れば34秒7。ともすれば鈍足に見えた馬たちも、ちゃんと34秒台に好走レンジを持っていた。

■2017年天皇賞(春)出走馬の“1〜3着時の平均上がり3ハロン”タイム
アルバート     34秒3
ディーマジェスティ 34秒3
----------------------------速すぎるの壁
サトノダイヤモンド 34秒5
シュヴァルグラン  34秒5
トーセンバジル   34秒6
ワンアンドオンリー 34秒6
ゴールドアクター  34秒7
レインボーライン  34秒8
キタサンブラック  34秒8
アドマイヤデウス  34秒8
シャケトラ     34秒9
----------------------------遅すぎるの壁
ファタモルガーナ  35秒2
タマモベストプレイ 35秒3
ラブラドライト   35秒4
プロレタリアト   35秒4
ヤマカツライデン  36秒1
スピリッツミノル  36秒6


んんん? 冒頭に「天皇賞(春)が天皇賞(堅)に戻ることはないのではないか」と書いてしまったのだが、今年は人気馬が全部34秒5〜34秒9辺りのレンジに入っているのか。



“上がり3ハロンタイム”の次に考えたのは、脚質的な問題。天皇賞(春)勝ち馬に要求されるのは“距離を恐れない先行力”だ。距離を気にして直線まで仕掛けを待つような馬ではなく、3200mでも強気に乗られることが必須条件である。

言ってしまうと1986年以降、過去30年の天皇賞(春)、前走で4角7番手以下だった勝ち馬は1995年ライスシャワー(前走4角7番手)、1996年サクラローレル(前走4角8番手)と2006年ヒシミラクル(前走4角10番手)の3頭しか存在しない。しかも4角5番手とか6番手の馬も多くはなく、ベストは“前走4角4番手以内”。

■2017年天皇賞(春)出走馬の、前走4角位置
ラブラドライト   2番手
キタサンブラック  2番手
ヤマカツライデン  2番手
シュヴァルグラン  2番手
タマモベストプレイ 2番手
ファタモルガーナ  3番手
ゴールドアクター  3番手
スピリッツミノル  4番手
アドマイヤデウス  4番手
サトノダイヤモンド 4番手
--------------------------
トーセンバジル   7番手
ワンアンドオンリー 7番手
シャケトラ     8番手
プロレタリアト   8番手
レインボーライン  9番手
ディーマジェスティ 10番手
アルバート     12番手


このデータ2つともをクリアできた馬は、出走17頭中
(3)キタサンブラック
(6)シュヴァルグラン
(10)アドマイヤデウス
(12)ゴールドアクター
(15)サトノダイヤモンド
の5頭だけということになる。さすがに人気どころはほとんどこれをクリアしているのだが、3番人気想定の(1)シャケトラはここから漏れてしまった。代わって入ってきたのは、日経賞で勝った(1)シャケトラから0.1秒差3着の(10)アドマイヤデウス。穴ならこの馬か?

実は(3)キタサンブラックの人気を底上げした2016年の京都大賞典、そこで(3)キタサンブラックとタイム差なし(0.0秒差)の2着に入っていたのも、この(10)アドマイヤデウスだったりするので、能力的に大きく劣る馬でもないはず。

いやしかし、(10)アドマイヤデウスの好走レンジが2000m〜2500m辺りに集まっているのはちょっと考えどころか。前年1番人気だった(12)ゴールドアクターを使って説明したように、ラップギアの平坦馬は適性距離がかなり限定される(ベスト距離±200m程度)傾向にある。平坦馬は2500m辺りで強い競馬を見せても、2000mや3000m以上では大きく割り引くべきという話。そう考えると(12)ゴールドアクターも(10)アドマイヤデウスもこの距離で推すことができなくなってしまう。



そして次に(15)サトノダイヤモンド。前走の阪神大賞典直後にLINEで何人かに語ったのだが、ここは危ういのではないかと思っている。その理由は能力的なことでもラップギア的な適性でもなく、近走ずっと道中掛かるような素振りを見せていること。

神戸新聞杯、菊花賞、有馬記念と阪神大賞典、4レースとも少し折り合いが難しいところを見せているからだ。とくに3000mの菊花賞と阪神大賞典では口を割るほど手綱を絞る姿。“3200mの古馬G1”で同様のロスがあるようなら、かなり厳しくなるのではないか。そういった意味では、本質的には長距離馬ではなく中距離馬ではないかと思われる。

となると、残るは(3)キタサンブラックと(6)シュヴァルグランの2頭だけだ。とは言え(3)キタサンブラックの先行力は、このレースにおいてはあまりに強力。たとえば先に記した上がり3ハロンの平均は(3)キタサンブラックが34秒8で、(6)シュヴァルグランは34秒5。その差は0.3秒なのだが、これはつまり(6)シュヴァルグランは(3)キタサンブラックの0.3秒(1馬身半〜2馬身)以内で競馬をしないと話にならないということなのだ。

2016有馬記念でのサトノダイヤモンドはそれをやってのけたのだが、そのときシュヴァルグランは遥か後方に位置していた。前年の天皇賞(春)も、シュヴァルグランの位置取りはキタサンブラックの後方5馬身〜6馬身。前走強気な競馬をしてみせたとは言え、(3)キタサンブラックと同等クラスの先行力を期待するのはちょっと無理筋か。

-----

1着 1番人気 キタサンブラック
2着 4番人気 シュヴァルグラン
3着 2番人気 サトノダイヤモンド
4着 10番人気 アドマイヤデウス(単勝100.0倍)

これは自画自賛も やむ無しの有様!


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