【NHKマイルC】
『展望』
三歳春マイル王決定戦NHKマイルC。
先週の名勝負の余韻に浸りながらも、今週から始まる府中GⅠ連戦に挑む。
馬券的に頭を悩ませる一戦となりそうで、何より特徴がない傾向がこれまた頭を悩ませる。
果たして分析の余地があるのか、それすらも分からぬ難解なレースである。
NHKマイルC2017予想無料


マイル戦故に三分割でラップを分析したい。
2016 11.4 11.7 11.7
2015 11.8 12.0 11.4
2014 11.5 11.9 11.6
2013 11.5 11.7 11.6
2012 11.7 12.4 11.5
2011 11.3 11.9 11.5
2010 11.1 11.5 11.7
2009 11.4 11.5 11.7


2012、2015年の逃げ馬がしっかり抑えてスローに落とした年以外は基本中緩みなし。
今年はトラストが逃げると目されるが、これがどこまで飛ばすかが焦点。
逃げなければ持ち味が活きないと陣営が踏むなら、多少はテンから飛ばすはずだが…?
この馬、マイルではそこまで主張しない点も考慮せねばなるまいし、今年はどちらかと言えば差し馬が揃った印象もあり、そこまでペースが速くならないのではないかと予想。
となればキレ勝負。その辺りの展開も考慮しつつ、馬券検討したい。


『結論◎カラクレナイ』
逃げ想定トラストは皐月賞で競りかけられ2F目10秒台のラップを刻んだが、その後は前半で12秒台3回を刻み、ペースをスロー気味に落とす馬だと判断できる。
今回のNHKマイルC、意外にも逃げ馬不在でどうやらこのトラストが押し出される形になるだろうが、マイルでも府中が舞台ならキッチリペースを守ることを重要視するはず。僚馬もおらず自分自身が最優先。チームオーダーはとにかく逃げ粘りであり、スローに落とすことで府中の長い直線をやり過ごすことにありと見た。

スローに落とすという条件で行われた場合、やはり問われるのは上がり3F。ないしは後半4、5Fでどれだけのスピードで走れるかだろう。
重視するのはやはりキレ。となれば、いつもの荒れるNHKマイルCを想像するよりも、どちらかと言えば2015年や2012年のように、上位は人気サイドの決着を予想する。

当レースは皐月賞組、桜花賞組、NZT組が主流路線。
その中でも当方は桜花賞組のレベルが最も高いと判断した。

桜花賞のレースラップが34.7-36.2。
これはカワキタエンカが途中で先頭に代わり、後続を一気に突き放しての前半3Fの数字。
実質逃げの役割を担った二番手ヴゼットジョリーが前半3F35.4 という数字でレースを進めている点を踏まえれば、必ずしもハイペースとは言い難い。もしヴゼットジョリーが後半5F59秒台前半で進めていれば、十二分に好走できていたと言えるだけに、このヴゼットジョリーの前半3Fの数字は決して速いものではないと感じる。
このレースおけるリスグラシューとソウルスターリングの差はキレであり、中間に位置していた点を踏まえれば展開は不利益もなく、お互いに平等なものであった。
しかし、後続はこれを差し切るには机上の計算では56秒台を要するものであり、桜花賞当日の馬場、展開では三歳牝馬に要求するにはとても不可能なものと言って良いだろう。

つまり、桜花賞で最も不利益を被ったのは、後方に位置していたカラクレナイとアエロリット。
それでいて同馬たちは桜花賞4,5着とあらば、どちらかと言えば負けて強しの印象を抱かせる。
事実位置取りは14番手付近で、それぞれが記録した時計は後半57秒台。後半3Fで35秒台要したという点を踏まえれば、いかに中間ラップが厳しく速いレースだったかを物語る。

つまり、この桜花賞、後続勢に関してじゃたった3Fではなく、後半も含めてトータルでどれだけ速く走れるかを問われたと言って良いレース。後方待機勢が記録したこの上がり35秒は決して速いものではないが、後半5F57秒台、中間ラップ推定11秒台前半という数字は非常に価値のあるものであり、それは他のどのレースでも記録されていない素晴らしい時計なのだと考えたい。


カラクレナイ、アエロリット、両者のキャリアに大きな差はなし。
時計の分析から言えば、この二頭は素晴らしい実績を残しており、桜花賞の好走も実績から十二分に伺えるというもの。

“今回の選択は大きな差があってのものではない”というのが今回の難しいところ。
どちらを選んでも正解と思えるものではあるが、当方はカラクレナイに選択を決めた。
カラクレナイ2017NHKマイルC無料予想


本命はカラクレナイ。
未勝利、万両賞、フィリーズレビューとこの馬のパフォーマンスは大凡パーフェクトな数字。
ただ唯一影を落とした桜花賞でも自分自身のパフォーマンスを落としていないのも評価出来る。
フィリーズレビューでは自身57秒台→56秒台というパフォーマンスで、レーヌミノルの勝ちパターンを覆してみせた。このベストパフォーマンスから1400Mがベスト、という結論に至ってもおかしくはないが、その後のマイル戦で多少時計を落としても後半はしっかり57秒台と大きく時計を落とさなかったこの馬の能力の高さを高く評価したい。

マイル実績から見ればアエロリット優勢ともとれるが、それでも流石にGⅠレース。勝ち切るには、安定それ以上に何かを覆せるようなものを要求したい次第。
カレクレナイにはその“覆せる”ものがあると考え、本命に推す。

メンバーを見渡しても、このカラクレナイのスピードを超えると見られるのは数字上ではミスエルテとディバインコード程度。臨戦過程に不安があるこの二頭の激走も十二分に予想しなければならないが、キャリアの上ではカラクレナイの安定感には及びない。本命に至るプロセス、数字上の分析からカラクレナイ本命が妥当と見る。“ラインクラフト超え”とも言えるあのフィリーズレビューの走り、GⅠクラスの裏付けがこの馬の走りを後押しする。


↑応援クリックよろしくお願い致します!

にほんブログ村 競馬ブログへ
↑応援クリックよろしくお願い致します!