横綱・稀勢の里に学ぶ、FX過去検証で活かせる3つのポイント ~努力で天才に勝つ~

こんにちは、津田です。

 

大相撲ではついに稀勢の里が横綱に昇進しましたね!

 

大関昇進から31場所、約5年。

新入幕から数えると15年。

 

横綱昇進までの道は長かったですが

約20年ぶりの日本人横綱誕生ということもあり

ファンのみなさんも待ちわびていたことだと思います。

 

 

僕も千秋楽の白鵬戦はTV観戦していたのですが

稀勢の里が勝った時はちょっと目頭が熱くなりました。笑

 

最近の白鵬にしては滅多に見せなかった厳しい一気の攻めでしたが、

土俵際で何とかこらえて逆転のすくい投げが決まった瞬間は感動ものでしたね。

 

白鵬も、この一番がどういう意味を持っているのか

自分が誰よりも理解していたからこそあの攻めだったのでしょう。

 

全身全霊でぶつかった、まさに鬼神のような相撲でした。

 

 

ちょうどジムで観戦していたのですが、

まわりの人たちもみんな夢中でTV見てて

稀勢の里が勝った瞬間は拍手が起こっていましたね。

ジムの中なのに。笑

 

それだけ歴史的な一番でした。

 

 

さて、先日の日経でこんな記事が掲載されていました。

いつも山頂を 亡き師匠が語った稀勢の里との秘話

 

亡き先代師匠の鳴戸親方が稀勢の里について語った記事だったのですが、

この内容がまた素晴らしいなと。

 

勝負師の世界に身を置くものとして心構えが勉強になりますし、

FXトレーダーとして学ぶべきところがとても多いなぁと感じたので

今回この記事を書こうと思います。

 

 

稀勢の里が横綱に昇進するまでの道のりから学べることが大きく3つあると思います。

 

1.基本を大事にしていること

2.とにかく地味で愚直であること

3.いつ来るかわからないブレイクスルーに備えていたこと

 

これらについて先ほどの記事の中から鳴戸親方のコメントを引用させていただきつつ

考えてみようと思います。

 

 

1.基本を大事にしていること

 

02年春場所に「萩原」のしこ名で初土俵。

角界有数の稽古量を誇る部屋で、親方は突き押し相撲を徹底してたたき込んだ。

それは弟子の体の特徴を見抜き、

けがのない頑強な肉体をつくり上げるためでもあった。

 

「(入門して)好きに相撲をとってごらんと言ったら、

ただのわんぱく相撲だった。

すぐに差してまわしを取って、体だけ寄せる相撲をとった。

小中学校のレベルでは体が大きいから勝つだろうけれど、

これからはそうはいかないと思った。

蹲踞(そんきょ)をさせると、(足が)くにゃっといかず、

爪先で立っちゃう。

これではまわしを取って、ごちゃごちゃしているうちに、

膝を折るなどけがをする。

腰も膝も足首も硬い。そういう人は元来、四つ相撲は無理。

それは入門してすぐ気づいた」

 

「これはダメだと思って、

『そういう相撲をとったら出世は止まる。

あしたから稽古場でまわしを取ってはいけない』と懇々と話した。

そこから来る日も来る日も、押しと突き、突きと押し。

あとは相手に捕まったときの対策を教えた。

それだけでしたよね。

(現在小結の)高安なんか、そんな稽古はしたことない。

稀勢の里はなんで、俺にはさせてくれないのかと思ったかもしれない」

 

稀勢の里の特徴と言えば、一つは身体が強いこと。

驚くことに、新入幕から15年間で休場はたった1日だけ(記録上は不戦敗)。

こんな力士はめったにいません。

 

さらに驚くことに、大関在位31場所のうちカド番がたった1回・・・

 

(大関は2場所連続負け越すとその地位から陥落するので

負け越しの翌場所を「カド番」と呼び

大関にとどまるためには勝ち越しが絶対条件となるのですが、

在位31場所でそのカド番はたった1回だけ・・・)

 

現行のカド番制度ができてから

大関での連続勝ち越し(角番無し)記録は歴代4位だそうで。

 

一言で言えば安定感抜群の大関だったわけです。

 

 

そして鳴戸親方は入門したての頃から稀勢の里の素養を見抜き、

強い身体で強い相撲が取れるように

基本を大事にした地道な稽古を延々と積ませていたこと。

素晴らしいですよね。

 

FXでも同じように言えるのですが、

結局基本を大事にしている人ほど強いトレーダーになれます。

これはいろんな方を見ていると、とてもよく感じます。

 

 

相場の基礎と言えば長期足の波形認識ですが、

これをしっかり身につけているトレーダーは安定して利益を出せます。

 

そしてそれを身につけるためには、

4時間足や日足などで地道に過去検証を積まなければならないわけですが

まぁこれがなんと心折れる作業なことか・・・苦笑

 

だって4時間足とか日足で波形が分かるようになったところで

それだけではほとんど利益になりませんからね。

 

僕も4時間足でようやく一通りの基礎検証を終えて

「4時間足のトレードならもはや負ける気はしない!」と思った時でさえ

最高月利は10%にすら届きませんでした・・・

 

3%とか5%とか、当たり前。

 

おいおい、こんなに苦労して身につけたのに

1ヶ月トレードしても消費税すら稼げないのかよ・・・

 

何回絶望の淵に突き落とされたことか。笑

 

でもトレーダー人生全体から見れば、それで良かったのです。

 

メンターは鳴門親方のようにしっかり全体像を見ながら

アドバイスしてくれていたわけですから。

今となっては感謝です。

 

 

基礎力を身につけるために稀勢の里が

来る日も来る日も突きと押しだけを練習していたように、

先を見据えて稽古を積まなければならない時は必ずあります。

 

FXも本当に同じだなぁと思います。

 

 

2.とにかく地味で愚直であること

 

04年に18歳3カ月で新入幕、しこ名を「稀勢の里」と改めた。

06年には19歳11カ月の若さで新小結に。

大関昇進への期待が高まったが、三役で足踏みが続いた。

 

「どうみても(06年秋場所で右上手を引き初めて)

朝青龍に勝ったあたりから、まわしを取るようになった。

再三注意しているけれど、あれは取りにいったのではなく、

たまたま右上手が引っかかっただけ。

右上手を取っても、芸がないですよ。技がない。

上手を取ったら、お客さんがワーッと沸いて、

あとは完全に勝てるというものでもない。

 

はっきり言ったんですよ。

おまえは無駄な相撲を随分とっている、何番損したかと。

 

きれいに勝ちたい、格好よく勝ちたい、

そういうのが心の中に見える」

 

基礎を確立しようとしている修行の身ならば

結果なんて気にするな!まずはしっかり過程を大事にしろ!

ということですよね。

 

派手な投げをかませば、

観戦に来てくれたお客さんは喜ぶかもしれない。

自分もそれで一時的に良い気分に浸れるかもしれない。

 

でもそれでは何も成長に繋がっていない。

 

 

派手さを追い求めるあまり細かいところへ配慮が届かず

それが原因で負けることさえある。

 

お前はそれで何番負けてきたんだ、と。

 

 

まさに仰る通りで。

FXも同じです。

 

ここだけの○○メソッドとか、世界初△△ロジックとか

キラキラネームみたいな手法?は世の中に腐るほどあるわけですが、笑

実際そんなの要らないわけですよ。

 

きちんと相場環境を把握したうえで

押し目買いと戻り売り、そしてレンジの反発だけ忠実に執行できれば

それだけでじゅうぶん利益は出ます。

MTF分析で使いこなせれば月利50%を超えることすらあります。

 

また、基本がしっかりできていればトレードでも因果関係が明確なので

何が良くて何が悪かったか分析しやすく次への反省にもつなげられます。

 

派手な執行をしているほど、因果関係も見えにくいので

良くも悪くも執行が分析できない。

だから次に活かせられない。

 

利益を出すトレードも、一つ一つは驚くほど地味なんですよ。

 

地味なことをただ愚直にやる。

結果を出したいなら、ただそれで良いんですよね。

 

稀勢の里も地味な相撲が多いわけですが、(失礼ですが・・・)

鳴戸親方に基本を徹底的に叩き込まれたことがよく分かります。

 

 

3.いつ来るかわからないブレイクスルーに備えていたこと

 

稀勢の里は2016年に

優勝回数0にもかかわらず年間最多勝を獲りましたが、

これは大相撲史上初の珍事でした。

 

1回も優勝することがなかったのに年間では最多勝。

裏を返せば、それだけ安定して勝ち星を重ねていたということです。

 

しかも自分より番付が上の横綱が3人もいる中で最多勝ですからね・・・

とんでもないことです。

 

横綱とは五分に渡りあっていたけど

平幕相手に簡単に星を落とすこともあったので優勝はできなかった。

 

でもそれは「結果」でしかなかったわけです。

 

最多勝をとれたということは、

確率論から言えば最も優勝に近い力士だった。

 

それだけ準備を重ねてきたでしょうし

稽古で鍛錬を積んできたのでしょう。

 

初場所では「優勝」という実を結んだわけですが

でも稀勢の里の実力から考えれば

いつそうなっても不思議ではなかったのです。

 

 

FXも同じで、利益を出すためには

普段から地道な過去検証を重ね、シナリオ想定を練習し、

それに基づく優位性の高い執行を選ぶことが求められるわけですが、

それがいつどこで実を結ぶかなんて誰にも分らないわけですよ。

 

もしかしたらスピード出世した横綱のように

ささっと結果は出るかもしれない。

 

一方では稀勢の里のように

どんなに準備を重ねてきてもタイミングが合わなければ

大関で31場所かかってようやく優勝するのかもしれない。

 

それは未来が見えないから誰にもわからないのです。

 

 

ただ、唯一確かなのは、

しっかりやるべきことに取り組んでいれば遅かれ早かれ結果は出る

ということです。

 

いつ実を結ぶかは分からないので、

そのときまでは黙々と忍耐と努力を重ねる必要がある。

 

その期間は闇の中を歩むようなものだし

孤独も付きまとうわけですが、

それを克服した者だけがご褒美を受け取れるわけです。

 

努力と結果のスピードは必ずしも比例するものではないですし、

そもそもどれだけ努力したかなど結局は自分の主観に過ぎないので、

「○○だけ努力するから△△の成果を出せるようになりたい!」

と求めるのは、単なるエゴの塊なわけですよ。笑

 

相場の神様にも相撲の神様にも

「おこがましいわ!」と一蹴されるでしょう。

 

その姿勢では全体と調和しないから結果はいつまで経ってもついてこない。

 

「目の前のことにただ向き合い、精進せい!」

鳴戸親方なら一言だけそう言ったと思います。

 

 

インタビューの最後、

親方はまな弟子に繰り返し説いてきた「金言」を語った。

それは今振り返ると、

「横綱稀勢の里」の飛躍を願うメッセージのようでもあった。

 

やはり稽古ですよ。

汗を流して、土俵の中で勝った負けたではなくて、

土俵の外でも勝ち負けがあるから。

俵の外でのテッポウとかすり足とか、できることをやるべきですよ。

孤独な稽古しないと。

稀勢の里はこれを苦手とするところがあるから」

 

「宮本武蔵の言葉に『鍬(くわ)も剣なり』いう言葉がある。

農民が困っていると聞いて、武蔵は開墾して助ける。

弟子が

『私は剣の修行にきたのに、なんで鍬ばかりなんですか』と尋ねたら、

『鍬も剣なり』と。

普段から、これは何の効果、意味があるんだと、

掘り下げて考える力がわいてくればいい

 

いつも山頂をめざす気持ちは持っていないと。

山頂をめざせば、もっともっと自信もつくし、もっともっと周りを展望できる。

人間的にも大きくなると思う

 

 

どの世界でも結果を出すために求められることは同じですよね。

 

FXも、基本を大事にして

地味で愚直な検証を積み重ねていれば

いつか稀勢の里のように大きな実を結ぶのだと思います。

 

検証自体は地味で大変なものですが、

一度コツさえつかめば一生ものの権利を得られるので喜びもひとしおです。

 

みなさんの参考になれば幸いです!

 

 

 

PS.

稀勢の里が中学の卒業文集で書いた内容がネット上にありましたが

これまた秀逸でしたね。

 

天才は生まれつきです。

もうなれません。

努力です。

努力で天才に勝ちます。

 

萩原

 

自分は天才ではない、と素直に認めることができた時

人は初めて本当の意味で努力を重ねられるのだと思います。

 

 

 

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