仮想通貨のマイニング(採掘)が流行したせいで、高性能なGPUを搭載したグラフィックスカードの価格が高騰したり、品薄が続いたりしています。それまで秋葉原のパーツショップでグラフィックスカードを定期的に買い替えてきたようなPCゲーマーにとっては迷惑な話かもしれません。

vgaパソコン工房 秋葉原BUYMORE店のグラフィックスカード売り場(連載「古田雄介のアキバPickUp!」より)

 このマイニング需要によるGPU不足の影響はゲーマーだけでなく、多方面に及んでいます。

 その1つは地球外生命体を探し続けている非営利団体のSETI(Search for ExtraTerrestrial Intelligence) Instituteです。1984年に米カリフォルニア州マウンテンビューで設立されて以来、NASAやJPL、HPなどの支援を得てずっと地球外生命体(ET)を探しています。

 英BBCの2月14日の記事によると、SETI Instituteは宇宙から電波望遠鏡で受信した膨大な電波をもっと高速に処理しようとしていて、そこで最新で高性能なGPUをたくさん買うことにしたのだそうです。

 現在バークレーにある電波望遠鏡で受信したデータは約100個のGPUを使って解析していますが、これではまだまだなので。

setiSETI Instituteの電波望遠鏡(画像:SETI Institute)

 でも、そのための予算は確保したのに、「GPUベンダーに問い合わせるとみんな在庫がないと言うんだ」とSETI Instituteの偉い人は言います。

 GPUって、少し前まではその名前(Graphics Processing Unit、グラフィックス処理ユニット)の通り、画像を扱う人が気にするPCの中の部品だったのに、画像処理向けに高速化していくうちに、Googleなどが「この性能だったらデータセンターで使えるぞ」とグラフィックス以外の目的で採用するようになり、今では「Gって何の略だっけ?」と思うほど高速処理が必要ならGPUにお願いしようということになっています。

Tesla V100NVIDIAのデータセンター向けGPU「Tesla V100」

 仮想通貨マイニングには、とにかく高速なシステムが必要です。マイニングというのは、ざっくり言うとビットコインのような仮想通貨を維持するための計算能力を分散コンピューティングで提供し、その対価として新しく発行される通貨をもらうことです。

 ビットコインを維持するというのは、通貨の「取引台帳」をブロックチェーンで記録することです。これに貢献した人には、計算量に応じた対価が仮想通貨でもらえます。つまり、マイニングに参加しても、高速に処理できなければ仮想通貨をもらえません。

NicehashPCで仮想通貨をマイニングしている様子(Nicehash Minerを利用)

 SETI@Home(前述のSETIとは目的は同じですが別団体)のように、夢のあるプロジェクトのために無償で自分が使っていないPCのパワーを貸し出すのなら牧歌的ですが、マイニングをしようという人たちはお金を稼ぐことが目的なので、PCパワー提供のためにシステムを高性能化しようとし、結果的にGPUを買いあさる、ということになります。

 最近はマイニングの競争が激化しすぎて、よほどハイエンドなPCでないと仮想通貨を獲得できなくなってきているそうです。それに、高速なGPUをたくさん載せたPCを使えば当然電力消費も半端ないことになります。30A契約のアパート住まいの知り合いは「マイニングのおかげで冬は暖房いらずだけど、うっかりするとブレーカーが落ちる」と言っています。

 早くブームが落ち着いて、SETIでの宇宙人探しが促進されますように。

参考URL:http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1802/18/news016.html 

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