世界同時株安っぽいぞ!
まだザラ場がオープンしていないのに、ダウCFDは▲$520とか・・・。久しぶりに寄り付き前のこのような大きな下落を見た気がするね。ブルームバーグによれば、変異株の感染拡大が経済の成長を阻害するという懸念、ということらしいけれど、取って付けたような理由だよなぁ。
と言うことは、米国債10年物金利の大幅な下落(先ほど1.247pまであった!)は、米国経済が変異株の感染拡大で、大きな影響を受けると投資家が懸念しているってことになる。
けれども米国の感染者数はさほど増えてないし、現時点でヤバイと言えるのは、サッカーの欧州選手権を強引に開催した英国くらいのものだろう?今日の報道では1日3万人の感染者、なんて言ってたけどね。確かにグラフを見るとかなり来てるのは間違いない。
だとしても、ダウCFDが▲$520するような筋合いはないんじゃないか?
米国市場で一番問題なのは、どんな理由で米国債10年物金利が大幅下落しているのかってこと。今日いろいろ見てみたけれど、最近はコモディティ市況が大分収まってきてるよね。大暴騰と言われた米国での木材市況もピークの50%くらいになってる。原油はWTIが$76付けたけど、ピークかなって雰囲気が濃厚だしね。あとは懸念された農産物市況もだいぶ安くなってきた。
というわけで、インフレ懸念は収まりつつあるというのが現状だと、普通は考える。しかし問題は米国内の消費者物価で、これが一向に安くならんのよ。と言うことはどういうことかと言えば、人件費はもちろん、人材不足でコロナ禍でズタズタになったサプライチェーンが修復できないというジレンマらしい。
すでに年内にテーパリングが開始されることは50%以上織り込まれているけれど、こんな調子で経済の正常化が実現できるのか?っていう大きな懸念があるのは事実で、これが意外に根が深いんじゃないか?
さりとて、このままジャブジャブ経済を続けるわけにも行かないし、そうなるとここからはリスクを取りたくないという投資行動が10年物金利に一気に現れたのかもね。少なくとも同じようなことを昨夜も書いたけれど、大規模ロングファンドなんてこの先どうするんだろう?って俺でも思うしなぁ・・・。
そういう意味では、このところ日本市場がメチャメチャ売られてるのも、もしかしたらそういう事情で日米ロングファンド(日本はGPIFとか)が、大きなリバランスをかけてるのかもしれない。昨夜開示されたFOMC議事要旨にもしっかりと先月テーパリングが話し合われてることがわかった。
まぁ、こんなジャブジャブ相場では、アルケゴスのようなトンデモファンドがやたらあるらしいし、そうしたファミリーオフィスのようなファンドは実態も把握できていないしね。そうした連中は、状況の変化に極めて迅速に反応するだろうし・・・。
いずれにしても今日は、世界同時株安の様相だ。