事実で買って、期待で売る | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

前々回、岸田さんと今回の下げはあまり関係ないって書きました。イロイロご意見はあると思いますが、多分、河野さんがなっていても同じ動きだったとおもいます。


これと似たようなトレードで、決算前後の上げと下げがありますよね。決算前に期待を膨らませて持ちあげておいてから、決算後に材料出尽くしで叩き売るっていう、アレです。アレ。私には同じにしか見えません。

 

アレなんかも、極論をいうと決算の内容なんて関係ないんですね…。

「決算が良ければ株価は上がる」と思いこんでいる初心者投資家を釣りに行ってるだけですよ。決算が少々良くても、「材料出尽くし」を理由に売り込むし、もちろん、決算が悪ければ、思いっきり売り込む。どっちに転んでも、勝つ確率の方が大きい。と踏んでいるわけです。

つまり、最初っから、どっちに転んでも売る前提のゲームです。

極々稀にとんでもない決算叩き出して、ストップ高とかになることはありますけど、空売りやってる連中も、そういう超順調な会社は避けてるでしょうから、アレでひと稼ぎできるんでしょう。(面白いのはアレが流行りだすと今度はその空売りを狙って逆に吊り上げるパターンもあるのでご注意を。)

 

VE投資的にはそういう業績と無関係な動きにチャンスを見出します。つまり、決算後の下げを待って買うわけです。

 

彼らは「期待で買って事実で売る」を実践しているわけですが、VE投資法はどちらかというと「事実で買って、期待で売る」イメージです。どう見ても割安かつ成長している企業を探しだし、事実を積み上げて勝負に出ます。で、その後、人々に広く知れ渡り、どんどん人気化して、どんどん期待が膨らんでくれたら、そこで売り抜ける。

 

長年、長期投資をやってきてつくづく思うのは、とにかく短期トレーダーと真逆をやればよいのです。

 

・損切りが重要⇔損切りはしない

・コツコツ(勝って)ドカン(と負ける)⇔ドカン(と勝って)コツコツ(負ける)

・需給悪化を嫌う⇔需給悪化をチャンスと見る

・投資家心理を読む⇔投資家心理と企業の実力値のギャップを狙う

・トレンドを追いかける⇔行き過ぎたトレンドを咎めるように買い向かう

・瞬発力が試される⇔鈍感力が試される

・期待で買って事実で売る⇔事実で買って期待で売る