メタバースでは、ビデオゲームと同じように、現実には不可能なことができる。

罰則や報復を恐れることなく、物を壊すことができる。匿名性とメタバースにおける無敵さを盾に、際どいことをしたり、伝統的な境界線を越えて、文化や社会的な規範を打ち破ることもできる。飛ぶことも、ドラッグを試すことさえも可能だ。

メタバースは時に、頭がくらくらするような幻覚的体験となり得る。自分の体に似たアバターの中で、最高に理想的な暮らしをして、場所を移動せずに、実世界にすばやく戻ってくることもできる。数秒でメタバースの世界に出入りし、暮らしの中に、複数の現実をシームレスに織り交ぜることができるのだ。

暗号資産(仮想通貨)は、マイクロペイメントや二次販売を円滑にする目に見えないインフラレイヤーとなり、メタバースやゲームの内外へと資金を動かすのをより簡単にしてくれるだろう。

多くのメタバーストークンが登場するが、米ドル連動型ステーブルコインなど、ほとんどどのメタバースでも使える1つの覇権通貨のようなものが誕生する可能性が高い。

トークンは分散型メタバースの基盤となるものだ。法定通貨間の為替レートの変動といった問題や、経済制裁などの政治問題に影響されず、モノの交換がメタバース内で完結するようにしてくれるからだ。

メタバースの外で取引したり、仲介業者をはさんで取引を承認、管理しなければならなくなると、メタバースの世界の経済的能力が低く抑えられてしまう。

暗号資産を基盤としたエコノミーは、伝統的な仕事を補完、時にはそれに取って代わるのに十分な収入の得られる、しっかりとした雇用を生み出せるのだ。

真のメタバース

インターネットが1つだけしか存在しない訳ではないのと同様、メタバースも単独ではない。ディセントラランドなどの今存在するプラットフォームは、メタバーステクノロジーへの関心の波に恩恵を受けているが、ディセントラランドはどちらかと言えば、メタバースが提供できる中毒的でより優れた体験の概念実証のようなものである。

ディセントラランドでの買い物は現状では、ほぼ間違いなくアマゾンでの買い物より質が劣る。ディセントラランドでの音楽コンサートもほぼ間違いなく、ズームでのコンサートより劣っている。

その理由は、ディセントラランドが主に、実世界のデジタル版を生み出そうとする試みだからだ。オフラインですでに存在している体験を、斬新な形でシミュレーションする空間を築いているのだ。

メタバースに向けたディセントラランドのビジョンには、いくつかの鍵となる要素が欠けている。高品質で中毒性の高いビデオゲームとコンテンツ。高品質のビジュアル。パワフルなコミュニティ。実世界では簡単に真似できないアクティビティだ。

ノン・ファンジブル・トークン(NFT)は、メタバースにとって重要となるだろうが、現在思われているほどには重要とはならないだろう。事実、メタバースがNFTに有用性を与えるのであって、その逆ではない。メタバースがひとたびメインストリームとなれば、そのエコノミーを前にして、NFTの350億ドルの市場規模など、かすんでしまうだろう。

現在、約3000万人がウォレットにNFTを保有している。しかし、ビデオゲームをプレイする人の数は2億5000万を超え、ソーシャルメディアユーザーの数は40億人に及ぶ。これら2つは、メタバースの中心となる体験だ。価値の面では、メタバースが主体で、NFTはおまけの存在である。

イノベーションの重点分野

メタバースのシームレスでメインストリームなバージョンが登場するまでには、多くのイノベーションが実現しなければならない。以下に、私たちの会社エブリレルム(Evryrealm)で重点を置いている分野を紹介しよう。

1. オーディオ品質の向上

2年間に及ぶビデオ会議の経験から学んだ通り、オーディオの質はオンラインでのやり取りにおいて非常に大切な要素だ。ズームで1日やり取りする方が、対面で1日会話をするよりも、脳が疲れていると感じたことがあるかもしれない。

それは、ズームでのオーディオは「パケットロス」というものに悩まされるからだ。これは、データの一部が、ネットワーク上で目的地まで届かない現象である。その原因は数多くあるが、主にネットワークの混雑が原因だ。

オンラインビデオ通話スペースGather.townで使われているオーディオスタイルのクロストークと空間オーディオの方が、より自然で直感的、魅力的なオーディオ体験を提供している。

オーディオ体験の今後の向上を、私たちは期待している。音楽コンサートが真に魅力的なものになるところまで、いくかもしれないのだ。これはハードウェアとソフトウェア双方の問題であり、ソリューションはその両方を考慮に入れる必要がある。

2. より良いUX(ユーザーエクスペリエンス)

メタバースには、快適なユーザーインターフェイスが必須である。プレイヤーがモバイル機器からもシームレスに参加でき、ゲームプレイの体験やユーザー機能を妨げずにパソコンへと引き継げるようなものだ。

3. 同時にプレイできるプレイヤー数の増加

現在存在する大半のマルチプレイヤーゲームは、同時に参加できるプレイヤーの数が限られている。

例えば、約8000万人が鑑賞したアリアナ・グランデのフォートナイトでのコンサートは、プライベートサーバーの「リフト(Rift)」で行われていた。これは、ユニティ(Unity)やアンリアル・エンジン(Unreal Engine)などの現行のゲームエンジンソリューションでは、将来的なメタバースプロジェクトで可能になるような、大規模なユーザーの同時参加を支えられないからだ。

メタバースでは将来的に、最大5000人(あるいはそれ以上)がネットワークや通信の遅延の問題なく同じエリアに集まるようになり、参加者全員がより没入的で魅力的な体験を楽しめるだろう。

4. ノンプレイヤーキャラクター(NPC:プレイヤーが操作するのではないキャラクター)

メタバースのNPCは、よりリアルで現実らしい感情を持って動くことになる。これは、メッセージや声、絵文字でのやり取りの中から感情を認識するように作られた、より進化した人工知能(AI)テクノロジーによって可能になる。

5. フォトリアルグラフィックス

メタバースはおそらく、忠実度の高いユニティあるいはアンリアル・エンジンで作られるだろう。しかし、それと同時に、ハードウェア要件、Wi-Fiやインターネットの品質の制約とバランスをとらなければならない。

6. ウォレット

ウェブ3とメタバースの普及をさらに推し進めるためには、直感的でゲーム的な、摩擦のないユーザーのオンボーディングが必要だ。それは、フレンドリーなユーザーインターフェイスから始まるものだ。遅れなく人々がすばやく参加できるようにするためには、ウォレットのオンボーディングは、ウェブ2のログインと同じくらい摩擦のないものに感じられなければならない。 

7. マイクロ取引

ブロックチェーン上でのマイクロ取引や取引手数料の軽減が、取引回数の増加を可能にし、シームレスなメタバース体験の前提条件となる。

現在、アバランチ、ポリゴン、ソラナなど、イーサリアム以外の代替ブロックチェーン上でますます多くのゲーム開発が行われている。その理由は、これらの代替ブロックチェーンの方が、取引速度がより速く、取引コストはより低いからだ。

この分野ではさらなる改善が見込まれるが、そのような変化はスピーディに起こっているようだ。

8. セキュリティ

セキュリティと分散化は、ブロックチェーン基盤のメタバースとゲームプロダクトにおいて、最も大切だ。開発者たちは、情報漏洩やハッキングのリスクを軽減するために、真に分散化されている、信頼できてバリデーターの多いブロックチェーンで開発を行ったり、そのようなブロックチェーンに統合するなど、積極的に取り組みを進めている。

9. メタバースとブロックチェーンの相互運用性

未来はマルチチェーンなものとなる。マルチチェーンの未来とは、ブロックチェーンコミュニティの目指すところだが、そこにはまだ到達していない。

ブロックチェーンは現在、直接統合されてはおらず、他のブロックチェーンに資産を移動させるためには、ブリッジが必要だ。ブリッジはハッキングの主要な原因ともなっており、ここ1年ほどで、ブリッジ関連のハッキングの被害額は10億ドルを超えている。

10. DAO

自律分散型組織(DAO)は、メタバースを支配するようになるだろう。DAOのツールがガバナンスやシステムの形成を簡略化するのだ。ユーザーは、DAO内でのアクティブなガバナンスを通じて、メタバースプロトコルをコントロールするのだ。

DAOモデルはしばしば、企業の未来の形と考えられているが、そのような主張を現実にするには、ツールが不足している。

11. ハードウェアの改善

フォトリアリスティックなグラフィックスを伴う、真に没入的なメタバースプロダクトを体験するためには、開発者たちはアンリアル・エンジン5のようなプラットフォームを使わなければならず、ハードウェアの改善が必要不可欠だ。

現在のメタバースプロダクトやゲームは、忠実度が低く、ウェブブラウザのみでしか実行できない。これが現在の制約であり、将来的にユーザーに愛されるメタバースプロダクトには、中レベルのGPU/CPUなど、ハードウェアの改善が必要となるだろう。

参考資料:https://www.coindeskjapan.com/149859/ 

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