質の低い個人投資家がやたら増えた印象があります。
感覚だけで売買しているというか、噂を信じてまともに調べようともしないというか。
もう15年以上前、ライブドアショック前もこんな感じだったんですが、その後、個人投資家の多くは、とことん叩きのめされ、ボロボロになりました。
で、リーマンショック以降は、本を読んだり、勝っている人のブログを読んだり、しっかり決算書を読むなり、あるいはまたそのアイデアを共有したりして、個人投資家がかなり賢くなった時期がありました(そういう中から億り人と呼ぼれる人々がいっぱい生まれた。)。
最近は、ブログ自体の人気がなくなり、しかも良いブロガーさんの多くが、心無いコメントで閉鎖したりで、そのエコシステムがちょっと機能しなくなったと思います。
個人投資家の質が落ちてしまった理由はこんな感じでしょうか?
①SNSの普及
インフルエンサーはみんな正しいことを言っているとは思うが、情報が断片的になりがち。しかも、株はスタイルが変われば考え方も全く変わるのに、複数のSNSを読むことで、かえって混乱し、投資スタイルがグラついてしまう。
また、面白くて刺激的な情報ばかりが目に付き、しかも悪意を持って嵌めに来る情報も多い。
②動画の普及
動画は視聴者が受け身となるため、本質がなかなか頭に残らない。本なら何度も読み返しが聞くが、動画はサラッと流れて、身にならない。にもかかわらず、わかった気にはなってしまう。
結果、米国株なら大丈夫、とか、ドルはずっと上がり続ける、とか、根拠薄弱な理由を信じて投資し、失敗してしまう。
③暗号資産から投資に入る人が増えた
暗号資産はファンダメンタルと呼べるものがないため、テクニカルや心理読み、あるいは野生の勘みたいなものに頼るしかない。そんな投機家の影響を少なからず受けてしまった。
④コロナバブルで下手でも勝てた
コロナバブルで世界的な金融緩和が続き、大して勉強しなくても勝ててしまった。そんな深みのない経験だけを頼りに投資スタイルを形作ってしまった初心者が多いため、ちょっと相場が崩れただけで大ダメージを喰らってしまう。
などが原因でしょうか?
ブログが良いのは、書き手にとっては人に説明するために、その何倍も勉強する必要があり、結果、賢くなれる。一方、読む側も何度も読み返しが効き、検証が可能で、自分なりの答えを求めに行くことが出来る。
などお互いに高め合える点です。