結果は驚くべきものである。実質GDP成長率と株式市場の利回りには負の相関が見られる。つまり、経済成長率が高い国ほど、株式の利回りが低くなっている。
〜株式投資 第4版 (ジェレミー・シーゲル)〜
知らない人には衝撃的かも知れませんが、歴史的に見て、経済成長率の高い国よりも、むしろ低い国の方が株式投資はうまく行きます。
経済成長している国では、その成長を当て込んで企業が増資する事が多いため、株式価値が希薄化することが多いし、後から後から新興株が現れて、今ある企業が負けるリスクも高まります。
また、シーゲルは、経済成長が高い国は金利が高く、金利負担が大きくなる分、一株当たり利益が低くなることも理由に上げています。
たまに、日本という国の経済成長が低いから、株式投資しても儲からない、もっと伸びる国に投資しろ、という人を見かけますが、株式市場の長い歴史から見れば誤りです。
日本国低成長→日本株低評価・日本金利低水準→日本株を買う投資家利益大
という図式があるのです。
そんなことはない。現に1990年以降、成長の止まった日本株のパフォーマンスは著しく悪いじゃないか?
という意見があるかもしれませんが、それは1990年前後の経済成長著しかった頃の日本株を買った人たちが儲からなかったというだけで、21世紀以降のもはや誰の目にも低成長国となってしまった日本市場は、良い株を安く買える、とても良い市場だと思います。
低評価成長株を探して投資する、私みたいな個人投資家が何度も何度も勝ててしまう理由は、こんなところにあるのかも知れません。