これは起きるかなと思っていましたが、やはりSMBC日興証券が対策をしてきました。一般信用取引新規売建注文の「今週中」注文の取扱廃止が2023年5月19日に発表されました。

実施日は「2023年6月19日(月)注文執行分より」となっています。6月の優待クロスでは金曜日に今週中注文機能を使って確保ができなくなるので注意してください。

個人的にはこのサービスは今の金曜日の過密注文具合を見ていると今週中注文は早晩廃止になると思っていました。SMBC日興証券にとっても確保だけされて注文されず金利が取れないので不満は高かったでしょう。私は金曜に確保できて売建を数日確保できたとしても、今までも月曜日に約定しているぐらいでしたので、このサービスは余計な金曜日の過密注文を避けるためにもなくなったほうが良いと思っていたので(何度かブログでも言及してきました)、当然の流れと感じます。

一般信用の売建の早取りが年々過熱化してきていますが、この今週中注文による在庫確保が少し影響していて在庫数が瞬殺された後、毎回金曜日に復活といった動きを感じていましたので、今週中注文を取りやめることで、早取り勢が少しでも金利を払わないといけないといった動きになればと思っています。

一般信用の売建サービスが各証券会社から出るようになって、今や株主優待クロス取引は一般信用で行うものが普通で、どれだけ在庫がある時に確保するかの争奪戦になっています。

証券会社9社(松井・auカブコム・SBI・楽天・GMOクリック・SMBC日興・マネックス・大和・岩井コスモ)一般信用売り建て可能銘柄リスト

10年前程度まで振り返ると制度信用で逆日歩などのリスクを負い、信用取組情報とにらめっこしながら権利付き最終日にどうするか短期勝負が普通でした。たまに逆日歩食らっても、そこそこ美味しい思いをすれば十分といった取引から、随分と環境が変わってしまいましたが、証券会社が得しない状況であれば、利用者の食い扶持の争いになるのは目に見えていますので、サービス悪化も仕方ないと個人的には思っています。

後はSMBC日興証券が手数料面、在庫数面で強すぎるのも問題です。一般信用サービスを提供している他の証券会社ももう少し手数料面などで取りやすさの工夫があれば、余っている証券会社を利用する方も増えそうです。

特にauカブコム証券に頑張って欲しいですね。プレミアムなんとかなんてなしで、API経由で手数料無料とかややこしいことも撤廃してSMBC日興証券と戦えば、結構在庫余らさず早取りしてくれて結局金利収入が増えると思うのですが、どうなんでしょうね?

なお、SMBC日興証券は2023年6月19日(月)注文執行分よりもう一つ注文制限が加わります。

他の証券会社でもすでに出せない注文方法があると思いますので、クロス取引を他の証券会社で行っている人は大丈夫かと思います。基本は執行条件をちゃんと「寄付(成行)」と指定していれば注文できるはずです。