プロでも勝てないのに | エナフンさんの梨の木

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ピーターリンチをお手本とした初心者でもできる長期投資法を日々研鑽しています。

インデックス投資を勧めるような方々の論法の一つに、
「プロでも10%しか勝てないのに、素人が勝てるはずがない。」

だから、個別に銘柄選択などせずに、平均的にすべての銘柄に張るべきだ。

という出張がありますよね。
このブログ読むような人は一度は目にしたことがあるでしょう。

一方で、ピーター・リンチは、そのプロの実力というのが、そもそも怪しい。もっというと、プロは足かせが多すぎて、自由に投資ができないので、むしろ不利だ。という主張をします。


例えば、サッカーのプロでも勝てないのに、素人ができるはずがない。とか、プロボクサーでも勝てないのに、素人が勝てるはずがない、って言うイメージで、投資のプロでも10%しか勝てないのに素人が勝てるはずがない、という理屈を受けとめてしまいがちですが、

プロには多くの足かせがついているという事は、素人投資家は、いわば、ハンデ戦を有利に戦えるのです。

競馬のハンデ戦だと、実力のある馬は60キロも背負わされて走るのに、力のない馬は50キロでも許してもらえたりしますよね。


それで蓋を開けてみると、実力馬を差し置いて、ノーマークの馬がまんまと勝利を手にしたりするわけですが、

素人投資家ならではのメリットを最大限活かせるような投資をすると、そのハンデ効果が手に入り、楽に勝ててしまうのです。


・私たち素人は、お客さんや上司の顔色を伺って買う必要もないし、四半期とか半期とかの成績で査定されるわけでもない。

・自分の給料や高いオフィスビル代が乗った手数料分を余分に稼ぐ必要もない。

・投資額がデカすぎて、身動きが取れなくなることを恐れる必要もないので、あえて身動きが取れないほど小型株を買いまくっても誰からも咎められない。

・これが良いと思ったら3年でも5年でもひたすら放ったらかしても良いし、30%下がろうが2倍になろうが、ひたすら持ち続けても、上司に怒られるようなことはない。

・反対に、今はヤバいと思えば全部売ってしまって、「見るのも相場」を決め込んでも構わない。

・銘柄選びも自由。小型株だろうが、超大型株だろうが、アメリカ株だろうが中国株だろうが、名古屋証券取引所だろうが、札幌証券取引所だろうが、良いのがあれば、何時でも何を買っても構わない。


そういう優位性を完無視して、プロでも10%しか勝てないのに、素人が勝てるはずがないというのは、少々、議論がとび過ぎだと思うのです。