本日は2社の銘柄が初値がつきました。今週は月曜日から連日上場の最終金曜日でしたが、なんとも微妙IPOを象徴するような地味な感じの船出となっています。初値も1勝1敗、セカンダリー戦線も初日ではどちらにいくのか?といった動きになりましたね。

初値が付いた順に初日の様子を見ておきましょう。

まずはヒューマンテクノロジーズ(5621)から。

初値売りで約3,000円のマイナスです。公募当選者の方、残念でした。

ヒューマンテクノロジーズ(5621)のIPO新規上場情報

【ヒューマンテクノロジーズ(5621)】(公募価格1,224円)

初値:1,194円(公募比: -30円/-2.5%)
高値:1,278円
安値:1,179円
終値:1,240円
出来高:2,567,800株(公募売出総計:3,288,000株)

初値1,194で公募割れとなりました。当方直前予想1,200円として引受価格までは行かないけど割れてスタートということでほぼ予想通りの展開です。初日の高値が1,278円ですので、初日で公開価格を超えているのは救いですね。引けでも公開価格より上で終えています。しかし、出来高を見てみると公募売出総計を1回転もしておらずかなり低調な状況です。

公募組も公開価格付近なら売らない、買い手もあまり付かないといったレベルのIPOになりました。この銘柄は公開価格が仮条件の上限より20%UPで始まった3銘柄目になります。ここまで2銘柄が公募割れしており、いずれも仮条件の上限よりは上の初値です。新ルールの煽りを受けているのは公募組で、これが嫌気されて公募申込みが減ることを望みますね。

事実、この12月は公募割れ銘柄のほうが多い状況なのに、IPO人気はまだまだ強くあべこべな状況になっていると伺えます。仮条件を引き上げたり、公開価格を上乗せしたスタートにしておいて、上場時に下から始まるというのはなんとも許せないかもしれません。ただし、初値ばかり目を向けているから駄目に見えるだけで、初値が異様に高騰するという現象を減らすことには役立っています。いくつかの銘柄の結果を受けて、私達も投資スタイルを柔軟に変えていく必要があるのでしょう。

来週以降、値動きに方向性が出るのか注目です。

こちらはピタリ賞がでませんでした。

読者予想の平均値も1,200円あたりと出ていて、冷静に判断するとこのあたりにまずは落ち着いて当然というところでしょうか?それにしてもこれまで上限20%UPを適用して公募割れしたのは2銘柄。主幹事は野村證券と今回はみずほ証券でした。こういうことをした証券会社として記憶には留めておきたいところです。


次に早稲田学習研究会(5869)。

初値売りで約1.4万円のプラスです。公募当選者の方、おめでとうございます。

早稲田学習研究会(5869)のIPO新規上場情報

【早稲田学習研究会(5869)】(公募価格1,584円)

初値:1,118円(公募比: +148円/+15.3%)
高値:1,199円
安値:1,095円
終値:1,156円
出来高:5,700,600株(公募売出総計:3,410,600株)

こちらは初値微プラスの1,118円で始まりました。学習塾ということでIPOでは基本不人気で初値も上らないのが定番なのですが、今はグロースよりもバリューのほうが物色される傾向が強いですね。出来高もこちらの方が公募売出総計を1.5回転程度しています。それでもIPOの商いとしては少なめで、初日の動きはこちらも方向感がありません。引け前に買われたことで、初値より終値が高い位置で終えているので来週以降の動きも気になりますが、どちらかというとじっくりタイプの株でしょう。

学習塾にしてはかなりの吸収金額ですので割安ということで買いが入っても、それを十分受け応える供給があるイメージですね。

とりあえず12月の上場ラッシュで微妙系・地味系IPOでしたが公募プラススタートになったことで星取表の見映えが良くなったので、今後も下値固く進んでもらえればと思います。上場してしまうと「早稲田アカデミー」と「早稲田学習研究会」でかなり間違えられやすそうです。というか関連会社とかに思われそうですね。

こちらはニアピン賞がでました。プルキエニ様が1,120円の予想でニアピンです。

この銘柄、IPO新ルールの影響で投票所が上場日にも投稿できるようになっていますが、投稿時間を取っていますので無効になりますので的中予想を投稿されてもニアピン賞にはなりませんので注意してください。個人的にはIPO新ルールの上場日を移動させられるというのもはた迷惑なルールだと思っています。


以上、2社の初値レポートです。

これで2023年もあと2銘柄を残すのみとなりました。最終上場まで初値が楽しみですが、そろそろ直近IPOの見直し買いもテーマになりそうです。何か面白そうな銘柄を買っておいて、年明け見直されて、うまく上がる銘柄なんてないか確認しておきたいところですね。

【IPO初値結果一覧表】上昇率、損益、その後の値動きなどチェックに

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