年末年始のまとめシリーズの一つとして、当方もいくつか投資で参加しており、比較的新しい投資先として注目したいとも考えているクラウドファンディング系の中でも株式投資型クラウドファンディングの状況について今回は記事にしてみたいと思います。

クラウドファンディングの分類とそれぞれの特徴、ソーシャルレンディングとの違いは?

なお、クラウドファンディング全般の仕組みや、さまざまな投資先の違いによる特徴に関しては上記ページにてまとめています。複数のサービスの軽い特徴なども載せていますので、クラファン全般に興味がある方は上記ページを参考にしてください。

特に「不動産投資型クラウドファンディング」は今までリスク・リターン的に参加しにくかった不動産投資が小口化することで投資に対する障壁がかなり薄れたことで、大人気の状態です。筍のようにサービスが出てきていますが、盛り上がっている今が新規口座開設キャンペーンや投資還元キャンペーンなど豊富ですのでオススメします。せっかくだったら良い時期に分散投資して、早めに回転して回収するのが良いでしょう。

今回、紹介する「ECF」こと株式投資型クラウドファンディングは他のクラファンとは違って、ややハイリスク・ハイリターンを目指すエンジェル投資とも言われる投資先です。株式に投資することで企業の一気の成長に賭けるといった内容になっていて、当方はIPOを良く見ていますので、いつかはIPOするような企業に少額でも投資していたという経験を得たいと思って参加しています。

またECFの投資先は「面白い事業内容」が多く、案件のページを見ているだけでもワクワクすることが多いので、私も業界のデータを纏めています。

【株式投資型クラウドファンディングサマリー】年別、業者別の実績まとめ表示

全案件をデータとして保存することで業界の動きもサービス提供側からではなく、投資しようとするこちら側からよく観察できます

2023年はECFにとっては停滞の年と言えたかも知れません。2017年にFUNDINNO(ファンディーノ)が1号案件を出して業界を牽引しながら、2020年は複数のプラットフォームから案件が出ることで盛り上がりの全盛を迎えました。その後、2022年辺りまではなんとか状況を維持していましたが、2023年に入って明らかに人気が落ちています。それに伴い、募集案件数も下がり総調達金額も下がっています

個人的に停滞となってしまっている原因を考えると、やはり「そろそろIPOのような大きなイグジット案件が出てくることが望まれる」という部分ではないでしょうか?この分野に興味を持っている方はすでにいくつかの案件に投資をしているでしょう。そろそろ一つぐらいの大当たりを引かないと、それ以上の投資は控えるというのが普通でしょう。

私もいつくかの案件に投資していますが、すでに3倍近くのイグジットをしたものや、順調に業績が伸びて(マイルストーンよりは基本遅れるが)、上場準備という所まで来ている案件も複数あります。しかしながら倒産であったり、不調で予定通り進まず回収の見込みもかなり厳しい案件も多いです。ハイリスク・ハイリターンは承知の上で参加していますが、そろそろ初期の頃に投資したものでハイリターンを経験しないと次の投資にはいくら案件内容が良くても投資しにくいという状況なのでしょう。

2024年はECFで募集した企業のIPOが現れて、そこで投資時から何倍かの想定価格になっている証明がされることを望まれますね。正直それがないと、まだまだ停滞になりそうな2024年のECF情勢です。ただ、停滞しているから問題があるとは言えません。より厳しい目線で投資先を選別できるということで、この時期にキラリと光る案件が出ているかも知れないと各案件を追っていきたいと思っています。


プラットフォーム別に状況を少し見ておくと・・・

今やECFはとりあえずFUNDINNO(ファンディーノ)一極集中状態です。私達としてはもう少しプラットフォーム間の競争が欲しいですが、一番サービスが進んでいるので企業側もこちらで取り扱われたいという状況なのでしょう。

2021年をトップとしてかなり案件数も調達金額も下がっています。FUNDINNO(ファンディーノ)的には不満はあるかもしれませんが、少し落ち着いたほうが良いかも知れません。やはりそろそろイグジット出さないといけないところですね。

FUNDINNO(ファンディーノ)

イグジットに関しては別にFUNDINNO(ファンディーノ)に責任があるわけではないのですが、選別して案件を出しているわけですし、プラットフォームとしても相当ヤキモキしているところでしょう。


Unicorn(ユニコーン)は結局2023年は新規案件がありませんでした。さすがの0件はまずいのでは?という状況だと思います。これまでに募集した案件でも特に注目案件ディビイなど育てていて、募集案件からイグジットは目指していて面倒見は良いです。

それでも2021年で成立が負け越しになっているように、新規募集してもお金が集まらない状態としてはプラットフォームとしてはかなり厳しそうです。せっかく株主優待を付けるなど投資家に有利に訴求してきたのに、事業が尻窄みになっている感は否めません。個人的には初期の頃にいた中の人が、提携などでうまく働けなくなってしまったのが残念という思いです。

ユニコーン

案件が出れば、相当内容がよいものが出ないと募集が集まらない状況です。逆に目玉案件が来るのではと期待はしておきます。


逆に躍進が見られたのがイークラウドになります。最早、業界2番手はこちらでしょう。案件に対する協力姿勢や繋がりの強さが自慢で、出てくる案件全てに魅力を感じます。すでに3倍近くの出口案件も出したことで期待感は強いでしょう。私も運良く投資ができていてリターンを得たことで、気を良くしてさらにイークラウドの案件には追加投資しようという気になれます。

イークラウド

イークラウドぐらいのペースで案件が出てくれて、それがプラットフォーム業として事業継続の上で問題ないというのなら三方良しの上手な環境が築けているプラットホームだと思います。とりあえずオススメのECF業者ですね。


他のECF業者もありますが、年に1件程度であったりあまり注力をしない方向性に見えるので、実質2024年は「FUNDINNO(ファンディーノ)イークラウド、そしてUnicorn(ユニコーン)の再興」ぐらいの3社の動きを見れば問題なさそうです。

私としてはやはりECFで募集した会社のIPO新規承認が、2024年か2025年には必ず出そうという雰囲気にはなって欲しいですね。そのIPOが上手く行けば再び盛り上がりを見せるのでないか?と思っています。

一方で、投資するかしないかはそれぞれの案件の魅力をしっかりとみて気ままに参加したいと思っています。